子宮内避妊具

 

妊娠したことがなくてもミレーナは入れられる?【横浜で評判の婦人科】

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ミレーナは未経産でも入れられる?

 

2021年は、当院でミレーナを入れた件数が約80件でした。

5年経過して入れ替えというケースも含めてなので、新たにミレーナを入れた方が80名なわけではないのですが、徐々にミレーナを選択肢に入れてくださる方が増えているのかなという印象です。

 

 

特に一昨年くらいから、20代の若い方や、出産経験がない方のお問い合わせが増えました。ピルを服用しようとしたけれど副作用で飲めなかった方や、片頭痛がひどいのでピルが飲めないという方が、「他に生理を軽くする方法はないか」を調べてミレーナにたどり着くケースが多いようですね。

 

 

ミレーナは、細い器具を子宮内に挿入するので、子宮の出入り口や子宮頚部が細いと入らない場合があります。

なので、一般的には「経膣分娩をしたことのある人」に向いているツールとされています。

ただ、未経産の方や帝王切開の方が「入れられない」のではなく、子宮頚部が細くて「入らない可能性がある」「入るけれど痛みを伴う場合がある」というだけなのです。

 

 

実際、当院では、未経産の方に何例もミレーナを入れていますが、「未経産だから」という理由でミレーナが入らなかった方はいらっしゃいませんでした。

 

 

ミレーナが入れられないのはどんな時?

 

当院で、ミレーナを入れようとしたけれど入らなかった、という症例は3例ほどあります。

1例目は、10年以上前に入れた銅付加子宮内避妊具(IUD)が、位置がずれたままになっており、子宮頚管内にはまり込んでいた症例です。

古いIUDは何とか取り外すことができましたが、長期間そこにIUDがはまっていたせいか、ミレーナより細い器具で頚管内のとおり具合を確認しようとしても、全く入らず、ミレーナの挿入は断念しました。

 

 

2例目は、大きな子宮腺筋症があって、癒着も強く、子宮頚部の折れ曲がりがとても強い症例です。

総合病院へ紹介して、麻酔をかけた状態でミレーナ挿入を試みていただきましたが、そこでも入らなかったので、当院で挿入することはまず無理であると考えられたケースでした。

 

3例目は、出産経験がなく、子宮腺筋症による癒着が強い症例でした。やはり、子宮の形の変形が強く、細い器具でも子宮の出入り口からほとんど入らない状態だったので、ミレーナの挿入は困難であると判断しました。

 

このように、ミレーナが入らないというケースはありますが、「出産経験がないから」という理由ではなく、子宮の形の変形が主な理由です。

 

 

未経産だとミレーナを入れる時に痛い?

 

出産経験がある方でも、ミレーナを入れる時には、少し強めの生理痛のような痛みが一瞬発生します。

通常は、入れる時の数秒痛いだけで、その後は鈍痛程度に治まってきます。入れたその日から2~3日は、生理痛のような痛みが続く場合がありますが、たいていは、鎮痛剤を飲めば治まる程度の痛みです。

 

出産経験がない方の場合は、ミレーナを入れる時の痛みが、さらに強く感じられる可能性はあります。

痛みの感じ方は個人差が大きいので、未経産の方でミレーナを検討したいけれど、痛みが心配という方は、麻酔をかけてミレーナを入れてくれる病院を探してみるといいでしょう。

 

 

当院では、ミレーナを入れる時に麻酔は行っていないため、麻酔を希望される方は他の病院をご案内させていただいております。

麻酔をかけるほどではないけれど、痛みが心配という方は、処置の30分くらい前に鎮痛剤を服用しておいていただくようにご案内しています。

 

出産経験がない方の場合は、まずはピルや黄体ホルモン剤を試してみて、どうしても服用できなかったり、生理痛が十分に改善しない場合に、ミレーナを選択肢に入れるのがよいかもしれません。

 

 

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日付:2024年11月22日  カテゴリー:子宮内避妊具

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40代の避妊はピルの代わりにミレーナ?(横浜で評判の婦人科)

ミレーナ(ホルモン付加子宮内システム)は保険でも使える?(横浜で評判の婦人科・女医が解説)

 

ホルモン付加子宮内システム=ミレーナは、避妊目的だけではなく、過多月経や生理痛の治療にも使うことができます。

ミレーナを保険適用にするための条件は、「月経困難症や過多月経があること」なので、自己申告で「生理痛がつらいです」「生理の量が多くて困っています」と伝えれば保険で入れることができるということになります。

 

生理痛や過多月経の原因となる病気(子宮内膜症や子宮筋腫)があるかどうかは、保険で入れられるかどうかの条件には入っていません。

なので、子宮に何も異常がなくても、症状があれば、ミレーナ保険で入れられます。

 

 

避妊目的で使用する場合は、保険が効かないため、挿入するのに4~5万円かかります。一方、治療で使用する場合は、保険が使えますので、挿入時の自己負担額は約10000円です。

挿入後も何度か定期検査が必要ですが、保険で挿入した場合は検査も保険が使えますから、超音波検査代も診察代もすべて保険適用になります。挿入後の診察は、通常問診と超音波検査ですから、1回の受診でかかる料金は約2000円です。

 

ミレーナは、1回入れると5年間有効なので、1年あたりのコストで考えると、ピルや黄体ホルモン剤よりもかなりリーズナブルと言えます。

 

 

ミレーナは出産経験がなくても入れられる?

 

ミレーナは、基本的には経産婦さんに使用することが多いのですが、出産経験gなないからと言って入れられないわけではありません。

特に、少し前に、ミレーナのデバイスが新しくなったので、未経産の方でも挿入しやすくなりました。

 

古いタイプのものは、少し外筒の太さがありましたので帝王切開の方や分娩経験のない方の場合、挿入しにくいケースがありましたが、新しいタイプのものはかなり細くなっているので挿入時の抵抗も少なくなっています。

当院でも、未経産の方に挿入するケースが増えてきましたが、今のところ未経産だからという理由で挿入できなかったケースはありません。

 

ただし、子宮の出入り口が極端に狭かったり、筋腫や内膜症によって子宮が大きく変形している場合は、スムーズに挿入できない場合もあります。

 

 

ミレーナが40代の方にお勧めなわけ

ミレーナは、特に40代の方にお勧めです。避妊も生理痛や過多月経の治療も、ピルは幅広く活用できるのですが、1つだけ「血栓症」という副作用の問題があって、40代の方にはお勧めしにくい場合もあります。

もちろん、何もリスクがない健康な方であれば、50歳までピルを服用することは可能です。

 

でも、40代の方で片頭痛があったり、体重が増えてきた、血圧が上がってきた、コレステロールが上がってきた…などなど、血栓症リスクが上がってしまうケースが少なくありません。

年齢やそのほかの血栓症リスクを考えると、ピルを第一選択にしにくいなというケースが増えてきます。

 

その点ミレーナは、血栓症のリスクを全く心配せずに使用することができます。毎日薬を飲むという煩雑さもないので、挿入した方は皆さん「快適です」とおっしゃいます。

40代になると避妊も「ピルを飲むほどでは・・・」とおっしゃる方も見受けられますが、実は「妊娠を継続しない」という選択をする割合は10代と同じくらい40代でも多いのです。

 

 

確実な避妊にもなり、月経量が減って貧血の心配もなくなり、月経痛で悩まされることもなく、将来ホルモン補充療法を行いたくなったらジェルを塗るだけで済む・・・と、40代でミレーナを挿入するメリットは、実はかなり多いのです。

もちろん、挿入して3か月くらいは不正出血が見られたり、頻度は少ないですが挿入後に位置がずれたりする場合がありますので、ミレーナが万能なわけではありません。子宮に変形がある場合は入れられないこともありますので、ミレーナを試してみたいなと思ったら、まずは婦人科で相談してみてくださいね。

 

 

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ミレーナのデメリットは?精神不安は改善しない?【横浜で評判の婦人科】

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ミレーナは全身への副作用が少ない(横浜の婦人科)

ホルモン付加子宮内システム=ミレーナは、子宮内に入れるだけで生理の量が減ったり生理痛が軽くなる、非常に便利なホルモン療法です。

「ホルモン療法」ではありますが、ミレーナの柄の部分に含まれている「黄体ホルモン」が子宮内にのみ作用するので、血液中に染み出るホルモン量はごくわずかです。

 

ピルのように、ホルモンの成分が全身には影響しないため、吐き気や頭痛などの副作用が出ることはまれで、毎日飲むという負担もありません。飲み忘れの心配もないので、安定した作用が得られます。

1度挿入すると、5年間有効なため、挿入時に約10000円程度の費用負担はかかりますが、月当たりの負担額はピルの10分の1くらいで済みます。

 

月経痛や過多月経の治療と確実な避妊を兼ねたい場合には、とても便利なツールと言えるでしょう。

 

ミレーナのデメリットは?(横浜の婦人科)

では、ミレーナにデメリットはないのでしょうか?

まず、頻度は低いけれど起こりうる「副作用」としてのデメリットに次のようなものがあります。

*不正出血

*下腹部痛

*位置のずれや自然脱出

*子宮内感染

*子宮穿孔

 

不正出血は、ミレーナを挿入して3~6カ月くらいは割と高い頻度で見られます。月経前後にダラダラ少量の出血が長引く感じになるので、トータルの月経期間がミレーナを入れる前より長くなります。生理の少し前から少量の出血が始まるので、生理周期としては普段より短くなる可能性があります。これは、フライングで出血が始まるせいで、ミレーナを入れたから生理不順になったわけではありません。

 

通常は、挿入後半年くらいたつと不正出血は出なくなってきますので、挿入後しばらくは不正出血があっても「異常」だと思わなくても大丈夫です。「ミレーナを入れたら生理が長くなった」というのは、生理の終わりが少し「切れが悪い感じ」になるからです。

ミレーナを入れると生理が終わらない状態になるわけではありません。徐々に出血期間が短くなっていきますので、入れてから半年くらいは様子見期間だと思っておくとよいでしょう。

 

ダラダラ出血するのが不快な場合は、ミレーナを入れる前に、3か月ほどピルか黄体ホルモン剤で子宮内を整えておくことをお勧めします。内膜が薄い状態でミレーナを挿入するので、生理が長引くリスクを減らすことができます。

 

 

子宮がん検診や感染症の検査を受けていれば、多少の不正出血は様子を見ても問題ありません。

 

ミレーナが正しい位置に入っていれば、通常は腹痛は起きません。なので、挿入後、月経期以外の腹痛が続く場合は受診が必要です。

位置がずれたり子宮内に感染や炎症が起きると、腹痛が持続する場合があります。

子宮筋腫や子宮腺筋症によって、子宮内の形に変形があると、ミレーナがずれたり外れたりするリスクになります。いったん出血が減っていたのに、再度増えた利した場合は、ミレーナの位置がずれていることがありますので、直ちに受診しましょう。

 

 

ミレーナで生理の周期は短くなる?(横浜の婦人科)

 

ミレーナに含まれるホルモンは、子宮のお部屋の中だけに作用するので、卵巣の働きには何も影響がありません。そのため、通常は、ミレーナを入れたからと言って生理の周期が大きく変化することはありません。

 

しかし、ミレーナを入れて3~6か月目は、多くの方が「周期が短くなった」と感じられているようです。

これは、ミレーナを入れると「本格的な生理」の前後に少量の出血がダラダラと出やすくなるために、しっかりした生理の出血が起きる数日前からの少量のフライング出血をカウントに入れると周期が短めになるということだと思われます。

 

 

実際、いつどのくらいの出血があったのかを記録していただくと、「しっかりした出血」のピークでカウントすると、生理の周期は元の周期のままですが、「少量の出血」の始まりを「生理の開始」としてカウントすると、周期が短めになっていることが分かります。

 

また、ミレーナを入れてからの期間が長くなると、今度は「生理の周期が長くなった」というケースが多くなってきます。

これは、ミレーナによって出血量が非常に少なくなったために、「生理と認識できない」ほどの少量出血になったり、ほとんど出血が来ないサイクルが混ざってくるためです。

 

 

出血が減りすぎて、数か月無月経状態になる方もいらっしゃいます。卵巣機能の異常ではなく、ミレーナの効果で出血がない場合は、そのまま放置しても問題ありません。

もともと生理が不規則だったり、閉経が近い年齢の方であれば、卵巣機能が低下して出血が来なくなっている可能性もあります。ミレーナの効果なのか、卵巣機能の低下なのか、判別が難しいと思われたら、一度血液検査でホルモンの値を確認してみるとよいでしょう。

 

ミレーナで生理が長引くのは異常?(横浜の婦人科)

ミレーナのホルモンが子宮内膜を薄くしていくのですが、完全に薄くなり切るまでに、3~6か月くらいかかります。

なので、内膜の状態が落ち着くまでは、生理が少量ずつダラダラとはじまり、終わりもキレが悪い感じでダラダラ続くことになります。なので、生理期間がミレーナを入れる前より長引くと感じられるケースがほとんどです。

この、挿入後の不正出血やダラダラした出血を防ごうと思ったら、前述のとおりミレーナを入れる前に、3か月くらいピルまたは黄体ホルモン剤を飲んで、あらかじめ内膜を薄くしておくという方法があります。

こうすると、挿入してから数か月の不快な出血を防ぐことが可能です。

 

ミレーナを入れた後に、「やっぱり外したいです」とおっしゃるケースは、ごくまれにあります。

ミレーナをやめたいとおっしゃる方の理由の多くは、挿入後に続く出血とそれに伴う腹痛です。最初のダラダラした出血さえ乗り越えれば、快適になる可能性が高いのですが、思っていた以上に出血が続くために、途中でやめたくなってしまうという場合があります。

 

挿入後の不正出血予防に、まずピルや黄体ホルモン剤を服用しておくのも、ミレーナをやめずに済む方法の一つです。

 

 

また、ミレーナを入れた後からおりものが増えると感じられる方もいらっしゃるようですが、異常な感染が起きてしまったケースを除いて、ミレーナのせいでおりものが増えるということはありません。

ほとんどの場合、少量の不正出血が続いてしまっていて、それがおりものとして出ている可能性が高いでしょう。

もちろん、ミレーナ挿入後に何らかの感染や炎症が起きる場合もありますので、普段よりおりものが多かったり、腹痛が気になる場合はすぐに受診が必要です。

 

 

ミレーナで精神症状は改善しない?(横浜の婦人科で相談)

副作用ではないけれど、ピルと比べて「有効ではない」ことがあります。

*生理の周期を整える作用がない(不正出血が起きたりや無月経になる事がある)

*月経前の不調(PMS)を改善する作用はない

*ホルモンバランスを整えたり更年期症状を予防する作用はない

*生理に伴う精神不安をやわらげる作用はない

 

 

生理の時期をコントロールしたり、月経に伴う精神症状を改善したりしたい場合は、ミレーナよりもピルをお勧めしています。

特に、イライラや不安といった精神症状には、ミレーナは無効ですのでピルや黄体ホルモン剤を試してみた方がよいでしょう。

 

ただ、ミレーナを入れたせいでうつっぽくなったりいらいらすることはありません。ミレーナのホルモンは、良くも悪くも全身へ影響しないので、「ミレーナを入れた後からイライラが気になり始めた」という場合は、それはミレーナのせいではなく、別の原因でイライラしているということになります。

 

 

ミレーナもピルも、うまく使いこなすととても便利なツールです。

両方のメリット・デメリットをよく理解して、上手に使い分けて頂くとよいですね。

 

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ホルモン付加子宮内システム(ミレーナ)の特徴

ミレーナの特徴は?

 

ホルモン付加子宮内システム「ミレーナ」は、子宮内避妊具の柄の部分にホルモンが含まれているものです。

 今まで日本で認可されていた、普通のIUDや銅付加IUDと比べて、ホルモン付加型の子宮内避妊具にどんなメリットがあるのかと言うと、子宮内膜に対するホルモンの効果が期待できるという点です。

 しかも、ピルを飲むのと違って、局所つまり子宮内膜だけにホルモンが作用し、血液中のホルモンの濃度はほとんど上がりません。そのため、例えば血圧の問題や肝機能の問題でホルモン剤を飲むことが出来ない方にも使うことができます。ピルで体重増加が見られた人も、ホルモン付加IUDなら体重に変化は見られなかったそうです。

 

ホルモン作用があるメリット


黄体ホルモンが子宮内膜に作用すると、内膜があまり分厚くならないので月経時の出血量が減ります。それにともなって、月経痛も減ります。

 ミレーナを挿入して、1~2か月で、月経量はかなり減っていきます。挿入してから1年間で、約3割の方が無月経になっていくというデータもあります。

 つまり、ほとんど出血が来なくなるくらい、出血量を減らすことが可能なのです。

 


卵巣は正常に働いていますから、ホルモンが足りなくて無月経になるわけではありません。卵巣機能は正常なのに月経が来ないのはちょっと不思議かもしれませんが、ピルを飲み続けている方の中にも自然に無月経になっていく方がいらっしゃいます。

 これは病的な無月経とは異なりますから心配ありません。

 


避妊具の使用をやめれば、またすぐに正常な月経に戻ります。例えば出産後3年くらいは避妊しておきたいという方の場合も、避妊したい間だけミレーナを入れておき、そろそろ2人目・3人目をと思った時点で取り除けばいいので、便利に使うことができます。

 

 

授乳中でもミレーナは使える?

ちなみに、分娩後の方の避妊法としては、「コンドーム」「ピル」「ミレーナ」がありますが、1か月健診の後すぐに使用できるのはコンドームのみです。

 

授乳していなければ、ピルは産後6週間後から、ミレーナも同時期から使用が可能です。

ピルの場合は、妊娠中に何らかの理由で血栓症リスクが高くなっていた場合は、産後6週間たっても使えない場合があります。

 

授乳しているとピルは6~12ヶ月間は飲めません。授乳中は、生理が止まっていることが多いので、最初の月経開始を待ってピルを飲み始めればいいのですが、まれにしっかり授乳しているのに生理が再開する方がいらっしゃいます。この場合は、授乳の頻度や量によって、いつからピルを開始できそうか主治医と相談しながら決めることになります。

 

ミレーナの場合ホルモンが血液中にほとんど入らないので、授乳中にも問題なく使うことが出来ます。ただ、子宮内に異物を入れる事になるので、分娩後の子宮がちゃんと元の大きさや硬さに戻ってから使う必要があります。

WHOの基準では、分娩後6週間以降にミレーナを挿入することができると書いてあります。ただし、日本のデータでは、授乳中の場合、産後9か月未満で挿入した場合に子宮穿孔のリスクが高くなるという報告がありますので、授乳中は挿入時期を産後9か月以降にした方が安全と言えます。

授乳中だけど、早めに生理が再開したので、ミレーナを挿入したいという場合は、挿入時期を医師としっかり相談して決めるようにしましょう。

 

 

ミレーナのご予約はお電話で045-440-5577

日付:2023年7月9日  カテゴリー:子宮内避妊具

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ミレーナとピルどちらが良い?

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ミレーナは全身の副作用がない

最近は未経産の方や、20代の若い方が、月経痛の緩和目的でミレーナを希望されるケースが増えてきています。

 

ミレーナは「ホルモン付加子宮内システム」のことで、元々は避妊目的で開発されたものです。子宮内に入れる小さな器具で、柄の部分に黄体ホルモンが含まれており、その効果で月経量が減ったり月経痛が軽減するため、「月経困難症」や「過多月経」の治療目的でも使用が可能です。

 

ピルとは異なり、黄体ホルモンは子宮のお部屋の中だけに作用します。子宮の外にはホルモンが出ないため、全身へのホルモンの影響がありません。

排卵を抑えたり、ホルモンのバランスを整えたりする作用がないため、ピルのようにPMS症状を緩和したり、生理の周期を整えることはできません。その代わり、ホルモンによる全身への副作用が全くないため、特に血栓症のリスクが高い方にとっては、安心して選択できる治療法の一つと言ええます。

 

 

ミレーナは出産してなくても入れられる?

子宮内に細い器具を入れて挿入するため、子宮の出入り口が狭いと入れにくかったり入らない場合があります。なので、通常は「経腟分娩の経験がない場合はお勧めされない」こともあります。

 

ただ、実際はほとんどの未産婦さんが、無麻酔で何のトラブルもなく挿入できているので、子宮の形に変形がなければ出産経験を問わず、治療の選択肢の一つとして考えてよいと思われます。

 

性行為の経験がない方の場合は、「内診」という膣内を広げて観察する診察ができない場合があります。この場合、ミレーナを挿入することもできません。逆に、性行為の経験がなくても、「内診」ができればミレーナは入れることが可能です。

 

 

ピルとミレーナのどちらがよい?

ピルも、月経痛や過多月経の治療に使用されますから、「ピルとミレーナのどちらがよいでしょうか?」というご質問をいただくことも多々あります。

 

ピルは、月経痛や過多月経の緩和だけでなく、月経周期を整えたり月経前の不調を改善する作用があります。なので、出血のタイミングをコントロールしたい場合や月経前のイライラなどを改善したい場合は、ミレーナよりピルの方が適しています。

 

また、内膜症による卵巣の腫れや子宮壁の肥厚がある場合、ミレーナによってこれらの病変が小さくなることは期待しにくいので、病変を小さくしたい場合はピル又は黄体ホルモン療法の方が適していると言えます。

 

逆に、ピルが服用できない条件に当てはまっている場合(喫煙・肥満・前兆を伴う片頭痛・高齢・血栓症の既往など)は、ミレーナが適していると言えます。

ピルを飲んではいけない条件には当てはまっていないけれど、毎日1錠ずつを同じ時刻に飲むのが難しい方や、うっかり飲み忘れてしまうことが多い場合も、ミレーナの方が「楽です!」とおっしゃる方が多いですね。

 

 

それぞれにメリット・デメリットがありますから、より快適に過ごせるのはどの方法なのかを、医師としっかり相談して選ぶことをお勧めします。

 

★ピルの副作用についてはこちらもご参照ください。

⇒「ピルの副作用は怖い?吐き気・血栓のリスクや出やすい人を解説

日付:2023年6月26日  カテゴリー:子宮内避妊具,生理痛

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ピルとミレーナのメリット・デメリット

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当院では、年間80~90件のミレーナ挿入を行っています。

ピルもホルモン付加子宮内避妊具=ミレーナも、確実な避妊もできて月経痛や過多月経にも幅広く使用できるものですが、両者の特性に多少の違いがあります。

一番大きく異なるのは、ミレーナには月経周期を整えたり、「狙った日に出血を来させる」という月経日のコントロールをしたり、ホルモンを補ったり、ホルモンの「波」をフラットにする、という効果がないという点です。

逆に、それらの効果をはっきりするための「全身への(卵巣への)ホルモン作用」がないので、血栓症のリスクがなく、閉経まで安心して使用できるのが最大のメリットとも言えます。

 

 

ピルとミレーナの比較を簡単に列記してみましょう。

*ピルは血栓症リスクがありミレーナはない

*ピルは毎日服用する必要があるがミレーナは1度入れると5年間入れたままでよい

*ピルは月経周期をコントロールできるがミレーナは周期のコントロール力はない&不正出血することがある

*ピルは排卵を抑える(排卵に伴う不調が軽減する)がミレーナは抑えない(排卵に伴う不調は軽減しない)

*ピルはホルモンの波を抑えるので月経前症状軽減効果があるがミレーナにはない

*ピルはホルモンを補う作用があるので更年期症状を予防するがミレーナはない

*ピルは卵巣がんのリスクを下げるがミレーナにその効果はない

*ピルは保険だと1か月1000~2500円・自費だと1か月2500~3000円だがミレーナは保険だと5年で約10000円・自費だと5年で40000~50000円

 

まとめると、「血栓症リスク」と「毎日服用する煩雑さ」を除くと、ピルの方が治療的メリットは大きいと言えるでしょう。ただし、費用はピルの方がかさみます。

どちらを選ぶのかは、「血栓症リスクをどう考えるか」が一番のカギになります。

 

 

私も、20代の頃から、妊娠中と産後を除いてずっとピルを飲んできましたが、年齢を考慮してミレーナに切り替えました。

ピルからミレーナに移行した場合、出血がほとんどない状態をキープできるので、出血コントロールという意味では大変楽ですね。

20代や30代の間はピルでコントロールし、40代になったらミレーナに移行するというのが、出血コントロールという観点からは一番スムーズかもしれません。

 

 

月経痛や過多月経が辛いけれど、片頭痛があってピルが飲めないという場合や、費用負担が気になるという場合は、ミレーナを検討してみてはいかがでしょうか?

 

★ピルについてはこちらのページもご参照ください。

⇒「ピルを飲むと生理はどうなる?期待できる効果やオンライン処方できるクリニックを紹介!

⇒「低用量ピルの効果は?肌荒れや避妊効果など特徴を解説

⇒「ピルの副作用は怖い?吐き気・血栓のリスクや出やすい人を解説

日付:2023年6月20日  カテゴリー:子宮内避妊具

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保険適用のミレーナは出産経験がなくても入れられる?

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ミレーナ=IUSはIntra Uterine Systemの略であり、子宮内に入れておくことによって黄体ホルモンをじわじわと放出し子宮内膜に作用する子宮内システムです。

元々は、避妊目的で開発されたものですが、子宮内膜を薄く保つという作用により生理の量が減ったり生理痛が軽くなるため、現在は「月経困難症」と「過多月経」の治療の目的で保険で使用できるようになっています。

 

 

ピルのようにホルモンの作用が全身に影響しないので、副作用のためにピルが服用できない方や、血栓症リスクが高い方でも使用できるというメリットがあります。また、飲み忘れによる効果の減弱も心配しなくていいので、毎日薬を服用することが負担に感じる方にも使いやすいシステムです。

有効期限が5年間なので、1度入れると5年間子宮内に入れておくことができます。挿入時にかかる費用は、保険証が3割負担の方であれば約1万円なので、定期検査の時にかかる超音波検査代を含めても、1年間のコストはピルの6~7分の1になります。

 

 

最近は、ミレーナについての情報がネット上でも広まってきたおかげか、患者様ご自身が色々調べて「ミレーナを使用したい」とおっしゃるケースも増えてきました。

以前は、経産婦さんが中心でしたが、最近は20代の出産経験がない方で、ミレーナを希望される方もいらっしゃいます。ミレーナそのものはとても細いので、出産経験がなくてもほとんどのケースで挿入が可能です。

当院でミレーナを入れた未経産の方で、ミレーナが入らなかった方は1例のみです。子宮の屈曲(折れ曲がり)が強くて、ミレーナより細い器具も通らないため、挿入を断念したケースが1例だけありました。

 

ただし、経産婦さんに比べると、未産婦さんの方が入れる時の痛みの程度は強く感じられるケースが多い印象です。

ミレーナの挿入30分くらい前にあらかじめ痛み止めを飲んでおくと、挿入時や挿入後の痛みをある程度緩和できると考えられます。

挿入時の痛みが不安な方は、麻酔をかけて挿入する方法もあります。当院では、麻酔下での挿入は対応しておりませんので、麻酔をご希望の方は他院をご紹介させていただいております。

 

実際にミレーナが入れられるかどうか、ミレーナ以外の方法を選択した方がよいかどうかは、個々の症状や子宮の形によって異なります。

「ミレーナも選択肢に入れたいけれど、出産経験がないから無理かな?」と迷っている方は、まずはご相談にいらしてみてください。

日付:2023年6月17日  カテゴリー:子宮内避妊具

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ミレーナに関するよくある質問

テレビ番組でミレーナや月経血カップが紹介された影響か、ミレーナに関するお問い合わせが増えているようです。ミレーナは「ホルモン付加子宮内避妊具」として発売されたもので、現在は過多月経や月経困難症の治療の目的で保険で挿入することも可能になっています。

ミレーナに関してよくある質問をまとめてみましたので、ご参照ください。

Q:料金はどのくらいかかりますか?

A:避妊目的であれば医療機関によって設定料金が異なりますが、相場はだいたい4~5万円です。保険適応であれば、挿入時にかかる金額は3割負担の方で約1万円です。

Q:入れるのに適した時期はありますか?

A:「絶対に妊娠していない時期」に挿入するという考えから、月経終わりごろに挿入することが推奨されます。当院では月経3~7日目に挿入させていただいています。ただし、ピルを継続的に服用されている方や、ミレーナの入れ替えの場合は月経周期と無関係に挿入できる場合もありますのでご相談ください。

Q:初診時にすぐ挿入できますか?

A:上記の適した時期に受診していただければ初診時に挿入は可能です。ただし、挿入前の超音波検査で異常所見があったり、がん検診をずっと受けていなくて先に検査をした方がよさそうな場合は、挿入時期を延期する場合もあります。

Q:出産経験がなくても入れられますか?

A:子宮に大きな変形がなければ、ほとんどのケースで出産経験がなくても挿入は可能です。ただし、子宮頸部が細くて挿入時に痛みや抵抗感がある場合がございます。

Q:挿入時に麻酔はかけますか?

A:麻酔はかけず、外来で行える範囲の処置で終了します。

 

そのほか、気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。

日付:2019年7月11日  カテゴリー:子宮内避妊具

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避妊目的のミレーナ挿入料金が下がります

ミレーナが保険適応になった関係で、自費でミレーナを挿入する場合の料金も下げることができるようになりました。

10月以降は、避妊目的でミレーナを挿入する場合は下記の料金となります。

  新規で挿入(挿入のみの場合):43200円

  入れ替え:54000円

ミレーナを試したいけれど料金的に躊躇してしまっていたという方は、この機会にご検討くださいませ。

日付:2014年9月27日  カテゴリー:子宮内避妊具,新着情報

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ミレーナ(ホルモン付加子宮内システム)の挿入価格

子宮内避妊具(IUD) の挿入にかかる費用のお問い合わせが増えてきましたので、価格表をアップします。
子宮内避妊具は、ミレーナとそれ以外で費用が異なります。
ミレーナの方が1回にかかる費用は高くなりますが、入れ替えまでの期間が5年間と、ほかの子宮内避妊具に比べて長く入れておけるため、年間の費用に換算するとご負担は少なくなります。
挿入及び入れ替えの費用には、確認のための超音波検査及び感染予防の内服薬の代金が含まれます。
この他に、初診料または再診料がかかりますので、詳しくはお電話でお問い合わせ下さいませ。
<ミレーナ以外の子宮内避妊具>
挿入のみ   31,500円
取り外しのみ 10,500円
入れ替え   39,900円
<ミレーナ>
挿入のみ   71,400円
取り外しのみ 10,500円
入れ替え   79,800円

日付:2010年10月4日  カテゴリー:子宮内避妊具,診療メニュー紹介

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