多のう胞性卵巣症候群とは
多のう胞性卵巣症候群(PCOS)とは、卵巣の中で卵の元=卵胞がうまく育たず、きちんと排卵しないために月経不順や不妊症の原因となる病気です。
次のすべての条件に当てはまった場合に、多のう胞性卵巣症候群と診断されます。
1)無月経・月経不順などの症状がある
2)血液検査(ホルモン値の検査)でLH/FSH > 1
3)超音波で卵巣の中に10個以上の卵胞が並んでいる(多のう胞性卵巣)所見がある
多のう胞性卵巣症候群の症状として、一番代表的なものが月経不順又は無月経ですが、これらの症状は排卵がうまくいきにくくなるために起きてくるものです。
排卵障害があるので、少量の出血がダラダラ続いたり、月経周期がもともと不規則であまり一定にならないという方が多く見受けられます。
それ以外にも、ホルモンの異常として男性ホルモンの増加やインスリン抵抗性が見られることがあります。
男性ホルモンが増えると、多毛やニキビなどの「男性化兆候」という症状が現れます。あごの周りなどにできやすい大人ニキビがなかなか治らなかったり、口の周りやお尻~太ももの産毛が濃くなったりします。
インスリン抵抗性というのは、血糖値をコントロールしているインスリンというホルモンが有効に働きにくくなることです。そのために、血糖値やコレステロールが高くなったり、太りやすくなったりすることがあります。
なので、多のう胞性卵巣症候群の症状の中には「肥満」が含まれています。