妊娠前にクラミジアチェックを
クリニックでは、妊娠前検診やブライダル検診として、一通りのSTDチェックもお勧めしています。
女性がかかる性感染症の中で最も多いのがクラミジアなのですが、感染してもほとんど症状が出ないために知らないうちに感染してずっと未治療のままというパターンも珍しくありません。
なぜクラミジアを妊娠前に調べておいた方がいいかというと、クラミジアによる炎症が卵管まで広がってしまうと「卵管閉鎖」という不妊の原因になってしまう事があるからです。また、妊娠を目指すまではコンドームを使っていたという方も、妊娠したいと思ったらコンドームを使わなくなります。つまり、クラミジアを相手にうつしてしまう可能性が出てくるわけですね。
実際、不妊検査の一環としてクラミジアを調べてみたら陽性で出たり、ブライダル検診でクラミジアが見つかったりする事もあります。
20代で不妊の方の3割はクラミジア抗体が陽性というデータもあるくらい、不妊の原因として注意が必要な感染症の1つなんです。
クラミジアの感染自体は抗生物質を飲めばほぼ治ります。ただ、炎症によって卵管が閉鎖していないかどうかは治療後に「子宮卵管造影」という検査をしてみなければ分かりません。
感染しないように予防する事が最も大切ですが、せめて早期発見できるように、結婚前や妊娠前にチェックするようにしてみてくださいね。