ミレーナのデメリットは?精神不安は改善しない?【横浜で評判の婦人科】
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ミレーナは全身への副作用が少ない(横浜の婦人科)
ホルモン付加子宮内システム=ミレーナは、子宮内に入れるだけで生理の量が減ったり生理痛が軽くなる、非常に便利なホルモン療法です。
「ホルモン療法」ではありますが、ミレーナの柄の部分に含まれている「黄体ホルモン」が子宮内にのみ作用するので、血液中に染み出るホルモン量はごくわずかです。
ピルのように、ホルモンの成分が全身には影響しないため、吐き気や頭痛などの副作用が出ることはまれで、毎日飲むという負担もありません。飲み忘れの心配もないので、安定した作用が得られます。
1度挿入すると、5年間有効なため、挿入時に約10000円程度の費用負担はかかりますが、月当たりの負担額はピルの10分の1くらいで済みます。
月経痛や過多月経の治療と確実な避妊を兼ねたい場合には、とても便利なツールと言えるでしょう。
ミレーナのデメリットは?(横浜の婦人科)
では、ミレーナにデメリットはないのでしょうか?
まず、頻度は低いけれど起こりうる「副作用」としてのデメリットに次のようなものがあります。
*不正出血
*下腹部痛
*位置のずれや自然脱出
*子宮内感染
*子宮穿孔
不正出血は、ミレーナを挿入して3~6カ月くらいは割と高い頻度で見られます。月経前後にダラダラ少量の出血が長引く感じになるので、トータルの月経期間がミレーナを入れる前より長くなります。生理の少し前から少量の出血が始まるので、生理周期としては普段より短くなる可能性があります。これは、フライングで出血が始まるせいで、ミレーナを入れたから生理不順になったわけではありません。
通常は、挿入後半年くらいたつと不正出血は出なくなってきますので、挿入後しばらくは不正出血があっても「異常」だと思わなくても大丈夫です。「ミレーナを入れたら生理が長くなった」というのは、生理の終わりが少し「切れが悪い感じ」になるからです。
ミレーナを入れると生理が終わらない状態になるわけではありません。徐々に出血期間が短くなっていきますので、入れてから半年くらいは様子見期間だと思っておくとよいでしょう。
ダラダラ出血するのが不快な場合は、ミレーナを入れる前に、3か月ほどピルか黄体ホルモン剤で子宮内を整えておくことをお勧めします。内膜が薄い状態でミレーナを挿入するので、生理が長引くリスクを減らすことができます。
子宮がん検診や感染症の検査を受けていれば、多少の不正出血は様子を見ても問題ありません。
ミレーナが正しい位置に入っていれば、通常は腹痛は起きません。なので、挿入後、月経期以外の腹痛が続く場合は受診が必要です。
位置がずれたり子宮内に感染や炎症が起きると、腹痛が持続する場合があります。
子宮筋腫や子宮腺筋症によって、子宮内の形に変形があると、ミレーナがずれたり外れたりするリスクになります。いったん出血が減っていたのに、再度増えた利した場合は、ミレーナの位置がずれていることがありますので、直ちに受診しましょう。
ミレーナで生理の周期は短くなる?(横浜の婦人科)
ミレーナに含まれるホルモンは、子宮のお部屋の中だけに作用するので、卵巣の働きには何も影響がありません。そのため、通常は、ミレーナを入れたからと言って生理の周期が大きく変化することはありません。
しかし、ミレーナを入れて3~6か月目は、多くの方が「周期が短くなった」と感じられているようです。
これは、ミレーナを入れると「本格的な生理」の前後に少量の出血がダラダラと出やすくなるために、しっかりした生理の出血が起きる数日前からの少量のフライング出血をカウントに入れると周期が短めになるということだと思われます。
実際、いつどのくらいの出血があったのかを記録していただくと、「しっかりした出血」のピークでカウントすると、生理の周期は元の周期のままですが、「少量の出血」の始まりを「生理の開始」としてカウントすると、周期が短めになっていることが分かります。
また、ミレーナを入れてからの期間が長くなると、今度は「生理の周期が長くなった」というケースが多くなってきます。
これは、ミレーナによって出血量が非常に少なくなったために、「生理と認識できない」ほどの少量出血になったり、ほとんど出血が来ないサイクルが混ざってくるためです。
出血が減りすぎて、数か月無月経状態になる方もいらっしゃいます。卵巣機能の異常ではなく、ミレーナの効果で出血がない場合は、そのまま放置しても問題ありません。
もともと生理が不規則だったり、閉経が近い年齢の方であれば、卵巣機能が低下して出血が来なくなっている可能性もあります。ミレーナの効果なのか、卵巣機能の低下なのか、判別が難しいと思われたら、一度血液検査でホルモンの値を確認してみるとよいでしょう。
ミレーナで生理が長引くのは異常?(横浜の婦人科)
ミレーナのホルモンが子宮内膜を薄くしていくのですが、完全に薄くなり切るまでに、3~6か月くらいかかります。
なので、内膜の状態が落ち着くまでは、生理が少量ずつダラダラとはじまり、終わりもキレが悪い感じでダラダラ続くことになります。なので、生理期間がミレーナを入れる前より長引くと感じられるケースがほとんどです。
この、挿入後の不正出血やダラダラした出血を防ごうと思ったら、前述のとおりミレーナを入れる前に、3か月くらいピルまたは黄体ホルモン剤を飲んで、あらかじめ内膜を薄くしておくという方法があります。
こうすると、挿入してから数か月の不快な出血を防ぐことが可能です。
ミレーナを入れた後に、「やっぱり外したいです」とおっしゃるケースは、ごくまれにあります。
ミレーナをやめたいとおっしゃる方の理由の多くは、挿入後に続く出血とそれに伴う腹痛です。最初のダラダラした出血さえ乗り越えれば、快適になる可能性が高いのですが、思っていた以上に出血が続くために、途中でやめたくなってしまうという場合があります。
挿入後の不正出血予防に、まずピルや黄体ホルモン剤を服用しておくのも、ミレーナをやめずに済む方法の一つです。
また、ミレーナを入れた後からおりものが増えると感じられる方もいらっしゃるようですが、異常な感染が起きてしまったケースを除いて、ミレーナのせいでおりものが増えるということはありません。
ほとんどの場合、少量の不正出血が続いてしまっていて、それがおりものとして出ている可能性が高いでしょう。
もちろん、ミレーナ挿入後に何らかの感染や炎症が起きる場合もありますので、普段よりおりものが多かったり、腹痛が気になる場合はすぐに受診が必要です。
ミレーナで精神症状は改善しない?(横浜の婦人科で相談)
副作用ではないけれど、ピルと比べて「有効ではない」ことがあります。
*生理の周期を整える作用がない(不正出血が起きたりや無月経になる事がある)
*月経前の不調(PMS)を改善する作用はない
*ホルモンバランスを整えたり更年期症状を予防する作用はない
*生理に伴う精神不安をやわらげる作用はない
生理の時期をコントロールしたり、月経に伴う精神症状を改善したりしたい場合は、ミレーナよりもピルをお勧めしています。
特に、イライラや不安といった精神症状には、ミレーナは無効ですのでピルや黄体ホルモン剤を試してみた方がよいでしょう。
ただ、ミレーナを入れたせいでうつっぽくなったりいらいらすることはありません。ミレーナのホルモンは、良くも悪くも全身へ影響しないので、「ミレーナを入れた後からイライラが気になり始めた」という場合は、それはミレーナのせいではなく、別の原因でイライラしているということになります。
ミレーナもピルも、うまく使いこなすととても便利なツールです。
両方のメリット・デメリットをよく理解して、上手に使い分けて頂くとよいですね。
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