ピルを休薬しないで飲み続けるとどうなる?【横浜で評判の婦人科】
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ピルの種類は?~横浜の婦人科でピル処方~
月経困難症つまり生理痛の治療薬として発売されているピルには「低用量」と「超低用量」があり「超低用量」のピルには「周期投与」と「連続投与」という2種類の服用方法が選択できるタイプがあります。
「連続投与」は、3~4か月間ピルをずっと飲み続ける服用方法です。
周期投与タイプ
→ルナベルULD(フリウェルULD)・ジェミーナ21錠・ヤーズ(ドロエチ)
連続投与タイプ
→ヤーズフレックス・ジェミーナ21錠+28錠
「周期投与」は、「周期的に月経様出血(消退出血と言います)を起こす」方法で服用するという意味です。21日間実薬を服用し、7日間休薬するか、24日間実薬を服用し4日間偽薬を飲むことによって、28日サイクルで定期的に消退出血を「来させ」ます。
一方、「連続投与」は、実薬を服用する期間を引き延ばすことによって消退出血の間隔を28日よりも延長して「年間の出血回数を減らす」方法です。要するに、ピルを休薬せずに飲み続けるということです。
ピルを飲み続けている間は、生理が止まった状態になりますので、3~4か月間ピルを続けて飲めば、その間生理を止めていることになります。要するに、ピルで生理を3か月くらい止めておくことができるということですね。
具体的には、実薬を77日間続けて飲んで7日間休薬するタイプと、実薬を最長120日まで続けて飲んで4日間休薬するタイプがあります。簡単に言うと、消退出血の回数を年間3~4回に減らすことができることになります。
どの種類や服用方法が適しているのかは、「ピル処方の流れ」の中の「3:医師との面談」の時に、直接医師と相談します。
ピルを休薬せずに飲むメリット
「周期投与」つまり休薬期間を設けて飲むメリットは、「生理が毎月来る」ことです。出血が定期的に来ることで安心感を覚える方にとっては、「周期が整う」というメリットがあります。
また、毎月出血を確認することで「妊娠していないことの確認」をしている人にとっても、周期的に出血があることが安心につながるでしょう。
しかし、医学的には毎月出血を「わざわざ来させる」メリットはなく、むしろ、トータルの出血量が増えたり、毎月痛みを感じることによるデメリットの方が大きくなる可能性があります。
実際、内膜症のリスクはトータルの出血量と比例して高くなるというデータもありますので、毎月出血を来させるより、ピルを続けて飲んで年間3~4回の出血で済ませた方が内膜症リスクも減らすことができるのです。
「連続投与」つまり休薬せずに飲むメリットは、出血回数を減らせるということです。ピルで生理がこないように止めておくので、休薬した時だけ出血します。
出血回数が減れば、月経前後の不調を感じる回数も減り、貧血も予防でき、内膜症リスクも下げることができます。
また、休薬期間に何らかの不調が出る場合も、「連続服用」の方が不調が出る回数を減らすことが可能です。例えば、休薬期間に起きる出血で、腹痛や腰痛がつらい場合や、休薬期間に情緒不安定になったり頭痛が起きたりする場合です。
デメリットとしては、連続服用している途中で不正出血が起きてしまうことがあるという点です。長期間服用し続けることによって、途中の不正出血は起きにくくなりますが、患者様のお話からの印象ですと、飲み初めの3~6カ月間は「3シート連続しようと思ったけれど途中で出血してしまった」といったことが起こりうる様です。
ヤーズフレックスは最長120日まで連続服用ができますが、飲み始めて半年くらいは、120日続かずに出血してしまうことの方が多いようです。「ヤーズフレックスを120日飲み続けようと思ったけれど途中で出血してしまった」という場合は、必ずしも異常ではないので、何日サイクルが自分にとって最適なのかを探っていくとよいでしょう。
ヤーズフレックスは「フレキシブル服用」ができます。そのため、ヤーズフレックスを連続服用していたら途中で出血してしまったという場合、出血した時点でいったん4日間の休薬をとってリセットし、再度連続服用を再開することができます。
ずっと飲み続けていると、だらだら不正出血して不快という場合は、いったん休薬を挟んでみることをお勧めします。
どのくらいまで飲み続けると出血が起きるのか、自分のリズムがつかめてくると、思わぬ出血が起きる前に休薬をとったりしてうまくコントロールしていけます。
休薬期間の情緒不安定や頭痛も軽減
ピルを休薬せずに飲むメリットは、単純に出血の回数が減るというだけではありません。
休薬期間中は、多少ですが血液中の女性ホルモンの量が下がります。つまり、ホルモンの「波」ができてしまうのです。
これによって、休薬期間中に情緒不安定になったり、頭痛や吐き気が起きたりする場合があります。
また、休薬期間中に、いったん脳への「ホルモンが十分ありますよ」という信号が途絶えることになるので、脳から卵巣へ「卵を育てなさい」という命令が出やすくなります。
休薬せずに飲み続ければ、この「脳からの命令」も抑えたままになりますので、女性ホルモンの量が変動しにくくなりますし、すり抜け排卵のリスクも抑えることができます。
つまり、ピルを休薬せずに続けて服用することは、いろんな点でメリットがあるのです。
休薬しないと「血がたまる」?
ピルを休薬せずに飲むと、本来休薬中に出るはずの出血がないわけですから、人によっては「どんどん子宮の中に血がたまってしまうのでは?」と心配になるかもしれませんね。
よく、「出血が来ない間は子宮の中に『不要なもの』がたまっていくのですか?」ということを質問されますが、ピルの働きとして出血の元となる「内膜」を「厚くさせない」という効果があります。なので、飲み続けている間も子宮の中に内膜が「たまらない」ようにしているのです。
実際、28日周期で出血を来させていた時よりも、ピルを休薬せずに連続服用した時の方が出血量が減ってきたという方の方が多いので、「3カ月出血を止めていたら3か月分たまりにたまった分がどっと出るのではないか」という心配は不要です。
毎月出血を来させる方が、「デトックス効果がある」というのも、大きな誤解ですので、ピルは休薬せずに飲んでも大丈夫です。
ただし、連続服用タイプのピルであっても、添付文書で定められている77日または最長120日までという服用期間は守る必要があります。
何のために、3~4か月に1回は休薬することになっているのかというと、万が一ピルを服用中に「気づかずに妊娠」していた場合に、休薬中の出血が来ないことでその妊娠に気付くことができるようにするためです。
逆に言えば、性行為の経験がないなどの、「絶対に妊娠していない」と言い切れる場合は、休薬を全くせずにピルを飲み続けても、何も問題ないということになります。
もちろん、添付文書に記載している期間を超えて飲み続けることは、基本出来にはできません。イレギュラーな飲み方をする場合は、医師と相談しながらになります。
ピル処方の流れ
当院では、すべての種類のピルを処方しています。服用の目的やご本人のご希望を伺いながら、どのピルにするかを相談して決めていきます。
ピルの種類も徐々に増えてきていますから、ぜひご自身のライフスタイルに合ったピルをチョイスしてみてくださいね。
一般的なピル処方時の流れは、次のような手順になります。
1)問診票の記入
2)血圧測定
3)医師との面談
4)必要に応じて検査(超音波検査やホルモン採血など)
5)ピルの服用方法や副作用の説明
6)お会計
避妊目的でピルを処方する場合は、4番目の検査は不要です。
生理不順で処方する場合は、超音波検査とホルモン検査(採血)が必要です。
生理痛で処方する場合は、超音波検査と場合によっては腫瘍マーカーの検査(採血)が必要になります。
ピルの種類や服用方法は、3番目の医師とお話しする際に相談できます。
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