あなたは病気をやめられない人?あっさりやめられる人?~その9~
病気をやめる8つのポイントの最後は「自由を求める方向性が間違っていないか」です。
あなたは今自由だと感じていますか?それとも、「今は不自由だから『自由になりたい』と感じていますか?」。多くの人は、自由は「未来に求めるもの」だと認識しています。だから、「自由が欲しい」「自由になりたい」と、無意識のうちに「まだ見ぬ自由」を追い求めてしまうのです。
自由を求める方向性のチェックは簡単です。
Q:今、あなたは、自由だという感覚がありますか?
自由は未来にあるのではなく、過去にあります。 なので、自由が過去にあることに気付いている人は「過去も現在も、そして当然未来も自由」という感覚がすでにえらているのです。
え?と思われるかもしれませんね?
時間の流れを、過去から現在、そして未来につながると解釈していたら、「過去の自分はこうだった。だから今の自分がある」という捉え方しかできません。
でも本当は、「未来の自分が、ある目的を達成するために過去出来事を引き起こして、一定の方向に導こうとしている」のだと仮定すると過去がどのように見えてくるでしょうか?
例えば、私は中学生の時に男の子からいじめに合っていました。当時の自分にとっては、とてもつらい経験です。でも、今の自分から当時の出来事を振り返ってみると、あの経験があったからこそジェンダーバイアスや女性性について考えることができ、また「男なんかに負けるもんか」と勉強も頑張ることができたのだと思います。もちろん「男なんかに負けるもんか」という力の使い方は方向性としては間違っているんですが、人生の中にはときには「悔しさをバネに」する必要性がある時期も存在します。その時は、間違った力の使い方をしていても、こうやって「未来」に来た後に修正すれば大丈夫なのです。
これは、虐待やDVなどの経験も同様のことが言えます。
過去に自由を求めるということは、「過去に起きた出来事に対する解釈をつけ直す」ということです。
過去の解釈をつけ直す方法は簡単です。
過去に起きた、「今の自分にとっては嫌な出来事」と解釈されている出来事をピックアップしていきます。そして、「未来の自分がある目的のために仕組んでいたとしたら」それらの出来事を並べた時に何が見えてくるのか、どのような方向が指示されているかを見極めていきます。私であれば、「医者になる」「女性のサポートをする」「女性性についてのプロになる」「ジェンダーに対する新しい解釈を作る人になる」という方向性が見えてきます。それらを統合すると、まさに今の自分であることに気付けるのです。
過去の解釈をつけ直すと、「あ~、過去の出来事はすべて自分が選んで自分で仕組んできたことなんだ」ということに気付けます。要するに「すべては自分次第なんだ」と、感覚的に理解できるということです。
過去も未来も関係なく、そもそも自分は自由だ」という感覚が芽生えることが非常に重要です。
過去の出来事を全部自分がコントロールしていたことに気付くと、「じゃあ未来だって私次第だよね」=そもそもが自由だよね、と感じ取ることができるのです。
「自由になる」というのは実は間違いで、自由はそこに「ある」ものです。 「自由を感じる能力」「自由を解釈する能力」を身に着けることが重要なのです。
もし、過去に起きた出来事に対して「今の解釈」を手放すことができず、自分ひとりでは新しい解釈をつけ直すのが難しなと感じたら、カウンセラーの力を借りてみるといいでしょう。一人だと延々と堂々巡りをしていたものが、ものの数分で全く違う色に見えてくるかもしれません。
ここまで、病気をやめるための8つのポイントを解説してきましたが、「どうすれば病気をやめられるか」を一言で言うと「脳を学習させる」ことが必要なのです。
何歳になっても、脳は再教育ができます。今までの古い脳の動かし方にこだわるか、新しい脳の動かし方をつかんで脳に学習させていくかは、あなた次第ですね。
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