生理不順だと妊娠しにくい?【横浜で評判の婦人科】
生理不順はどの年代でも起こりうる(横浜の婦人科・女医が解説)
クリニックにいらっしゃる患者様の訴えの中で、一番多いのは生理不順や生理以外の出血です。
ご年齢は10代の方から50歳前後の更年期世代まで様々・・・生理が始まったばかりの思春期も、閉経が近づいてくるプレ更年期も、生理不順になりやすい年齢ではあります。年齢によって、生理不順になる原因は異なりますが、生理不順になる年代は意外と幅広いのです。
最近は、ストレスや冷えやすい生活の関係か、本来であれば一番ホルモンバランスが安定しているはずの20代~30代の方にも、生理不順で悩まれる方が増えている印象です。本来なら、一番妊娠する確率が高い年代ですが、生理不順だと妊娠しにくくなる可能性があります。生理不順で妊娠できる確率がどのくらいであるかは、生理不順の程度や原因によりますので、必ずしも「生理不順だから妊娠できない」というわけではありません。
生理不順のパターンは色々ありますが、周期が安定しない・少量の出血がダラダラ続くといった症状が多く見受けられます。
どこからが生理不順?45日は許容範囲?(横浜の婦人科)
正常な生理の基準は、25~38日周期とされています。普段は30日前後で生理が来ているけれど、年に1~2回40日くらいになることがある、という程度であれば問題ない範囲の乱れである可能性が高いでしょう。
逆に、周期は25~38日の範囲に入っているけれどばらつきが大きく、ごく少量の出血で終わることもあるという場合は、無排卵の可能性もあります。1~2か月基礎体温をつけてみて、体温がずっと低いままであれば、婦人科で相談することをお勧めします。
また、「急に体重が減った後に生理が来なくなった」「精神科で処方された薬を飲み始めたら生理が乱れた」「徹夜続きで体調を崩したら出血が止まらなくなった」など、明らかに生理不順の原因に心当たりがある場合は、様子を見ずに早めに受診した方がいいでしょう。
その他に、受診した方がいい生理不順の基準は、
*生理の周期が24日未満または45日以上
*生理が1~2日で終わる
*基礎体温をつけても体温がずっと低い
*3か月以上生理が来ない
といったケースです。
特に、今すぐに妊娠したいと考えている人で、周期のばらつきが気になる場合や、基礎体温が低いままの場合は、早めに受診することをお勧めします。
生理不順だと妊娠しにくい?(横浜の婦人科)
20代~30代の生理不順の場合、よく聞かれるのが「このままだと妊娠しにくかったりしますか?」というご質問です。すぐに妊娠を希望しているわけではなくても、「生理不順だと妊娠しにくいかも」という漠然とした不安は抱えやすいようです。
ホルモンのアンバランスや無排卵は不妊の原因になりますから、生理不順を放置していれば妊娠しにくくなる可能性はあります。
逆に、生理不順だからといって妊娠しないわけではありませんから、妊娠を希望していない方は必ず避妊が必要です。
生理不順だと、妊娠する確率がこのくらいです、という明確な数値はありません。そもそも、生理不順ではなくても、20~30代の健康な女性の妊娠率が「1年間で85%」というかなりアバウトな算出しかできないのです。
生理不順の原因にも色々あり、一番頻度が高く、「妊娠しにくさ」につながる原因は、「多のう胞性卵巣症候群」です。「多のう胞性卵巣症候群」は、排卵がうまくいかなくなるために、生理の周期が不規則になったり、中途半端な出血がダラダラ続いたりしやすくなります。
男性ホルモンが高くなることも多く、生理不順以外に、ニキビや多毛などの「男性化兆候」を伴うことも少なくありません。
また、体重が減ったことによる無月経=体重減少性無月経の場合も、この状態を放置してしまうと、妊娠しにくさにつながる可能性があります。
体重減少が原因の場合は、まず適切な体重に戻すことが重要となりますので、婦人科的なアプローチだけではなく、精神科や内科的な治療を総合的に行っていく必要が出てくる場合も少なくありません。
生理不順の治療法は?(横浜の婦人科)
生理不順の方が妊娠を希望されている場合、漢方でホルモンバランスを整えたり、排卵誘発剤できちんと排卵するサイクルに導く治療が中心になります。生理不順で排卵していない場合は、妊娠しにくいというより妊娠を目指すことができませんので、「いかにして排卵させるか」が治療のポイントになります。
排卵誘発剤は、使い方によっては多胎のリスクが発生するので、治療への反応がイマイチな場合は、不妊治療専門機関で治療した方が安全です。
そこまで妊娠を急いではいないけれど、妊娠希望はある方の場合、排卵を促す前に3ヶ月ほどピルで卵巣を休ませてホルモンバランスを整えることもあります。遠回りに感じられるかもしれませんが、その方が、スムーズに排卵しやすくなったりすします。
また、高プロラクチン血症や甲状腺機能異常のせいで生理不順になっている場合は、妊娠を目指すことを前提に、これらのホルモンを整えていきます。場合によっては、ホルモンが正常化しても、妊娠が成立するまでホルモンを抑えたり補ったりする薬を継続するケースもあります。
生理不順でも妊娠できる?(横浜の婦人科)
生理不順だからといって、必ずしも妊娠できないまたは妊娠しにくいわけではありません。
ただ、異常に気付かずに放置してしまうと、妊娠しにくさにつながってしまう可能性はあります。
適切な治療を行うことや、現状を把握しておいて、将来妊娠したいと思った時にどのような対処が必要なのかをあらかじめ知っておくことが、安心して妊娠を目指すことにつながります。
生理が毎月きちんと来ない、少量の出血が10日以上続く、月に2回生理が来る・・・といった症状がある方は、お早めにご相談くださいませ。
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