婦人科の病気

 

ピルは生理痛に効かない?生理痛のホルモン治療の効果【横浜で評判の婦人科】

生理痛の治療にピルは有効?(横浜市の婦人科・女医が解説)

 

漢方では効果がイマイチだったり、月経量が極端に多い人の場合有効なのが低用量ピル・超低用量ピルです。

ピルは卵巣から出ている2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)が合成されて作ってあるホルモン剤で、元々は避妊のために作られたものです。避妊目的、つまり「健康な女性が長期間使う」ということを前提に開発されたものなので、普通の薬よりも非常に厳しく安全性をチェックしてあります。

 

ピル=副作用、というイメージがあるかもしれませんが、実際は「ピルを飲んではいけない人」に当てはまっていなければ、大きな副作用はなく、長期間安全に飲める薬です。

 

 

ピルが生理痛に効く理由(横浜市の婦人科で相談を)

ピルを飲むと、だんだん月経量が少なくなってきます。これは、ピルに「子宮内膜」をあまり分厚くさせない作用があるからです。ピルに含まれている「黄体ホルモン」が、子宮内膜に働きかけて、内膜の厚みを薄く保ちます。

 

痛みの伝達物質=プロスタグランジンを作る場所である子宮内膜が薄いままだと、プロスタグランジンはあまり作られないので痛みも軽くなります。しかも出血が少ないと子宮があまり強く収縮しないので、さらに痛みは出現しにくくなります。

ピルは子宮内膜症が進むのを防いだり、粘膜下筋腫で出血量が増えてしまうのを防いだりする働きもあるので、これらの病気があって生理痛がひどくなっている人にもとても有効です。

 

 

ピルを飲んでいるのに生理痛がひどい場合

ただ、内膜症のせいで生理痛がひどくなっている人の場合、ピルだけでは効果が不十分なこともあります。ピルを飲んでいるのに生理痛がひどい、または、ピルを飲み始めてからの方が生理痛がひどくなったという方もいらっしゃいます。

 

ピルで出血のコントロールはしっかりできているという場合は、ピルを連続服用することによって、生理の回数そのものを減らしていくというのも一つの方法です。生理が来ると痛いけれど、その回数が年に3~4回であれば、日常生活には大きな支障をきたさずに済むという場合は、連続服用できるピルを選んでみるとよいでしょう。

 

 

ピルを3ヶ月以上飲んでも痛みが改善しない場合は、黄体ホルモン剤や月経を止める治療に切り替えていった方がいいこともあるので、主治医とよく相談してみましょう。

 内膜症や筋腫がある人は、手術という選択肢もあります。特に、粘膜下筋腫や子宮腺筋症の場合、その病変部分を切り取ることでずい分楽になることもありますから、手術以外の治療がどれも無効だった場合はやはり手術を考えていった方がいいでしょう。

 

ピルを中止すると生理痛は元に戻る?

ピル中止後の生理は、

*ピル服用中よりは痛いけれど痛み止めが要らないくらい

*最初の3か月くらいは軽いけれど徐々に元の痛みに戻る

*中止して次の生理からかなり痛い

のだいたい3パターンです。

2番目や3番目のケースでは、ピル再開を希望されることが多いので、休薬後の再開時に血栓症リスクに注意が必要なことをご説明した上で、再開していただきます。

理想的には、ピルを服用中に、生理痛の原因となるような生活習慣を改善して、ピルをやめた時に「元に戻る」ことを防いでいけるのがよいでしょう。

日付:2025年2月27日  カテゴリー:婦人科の病気,生理痛

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ASC-USやLSILの時にするコルポスコピー検査&組織検査の流れ【横浜市で評判の婦人科】

ASC-USやLSILの意味~横浜市の婦人科女医が解説~

人間ドックや自治体検診で行われている子宮頚がん検診は、細胞をこすり取って顕微鏡で見る「細胞診」という検査です。子宮頚がん検診(細胞診)で異常を指摘された場合、精密検査として「コルポスコピー検査」と「組織検査」を行います。

 

正確には、

*子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-US+HPV検査で陽性

*子宮頚がん検診でLSIL・ASC-H・HSILのいずれかだった

場合に、精密検査に進みます。

 

ちなみに、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)でASC-USだったけれど、追加で行ったHPV検査が「陰性」だった場合は、組織検査は必要ありません。

HPV検査が「陰性」ということは、少なくとも、現在出ている細胞の異常が、「癌になっていく可能性」が極めて低いものと判断できます。

なので、子宮頚がん検診(子宮頸部細胞診)がASC-USで、HPV検査が「陰性」の時は、「1年後に細胞診を再検査する」ということになっています。

 

 

精密検査の「コルポスコピー検査」とは?(横浜駅近くの婦人科へ)

「コルポスコピー検査」とは、子宮の出入り口、つまり子宮頚がんが発生する場所を拡大して観察する検査です。

通常は、コルポスコピー検査と組織検査をセットにして行います。

 

子宮頚がん検診で、LSILやASC-HやHSILだった場合は、HPV検査は行わず、すぐにコルポスコピー検査に進みます。

 

コルポスコピー検査は、あくまで、子宮の出入り口を拡大して観察するだけの検査なので、この検査だけを行っても異常の程度を正確に診断することはできません。

 

 

コルポスコピー検査を行う直前に、子宮頚部に「酢酸加工」を行うことによって、細胞に異常がある部分を分かりやすくします。

「酢酸」を子宮頚部につけると、細胞に異常がある部分が白っぽく変化したり、「モザイク」と呼ばれる模様が浮かび上がったりします。

この、酢酸加工によって浮かび上がってきた「細胞に変化が起きていそうな部分」の組織を狙い撃ちでかじりとるのが「組織検査」です。

 

 

精密検査の流れ(横浜市の婦人科でご相談を)

コルポスコピー検査と組織検査は、およそ次のような流れで行います。

 

 

1)クスコ診で子宮頚部を見えやすくしておりものをぬぐう

2)酢酸がしみ込んだ綿球を子宮頚部に押し当てて酢酸加工をする

3)コルポスコピーで子宮頚部を拡大しながら病変部分を観察する

4)細胞に異常がありそうな部分2~3か所の組織をかじりとる

5)消毒して腟内にタンポンやカーゼを入れる

 

 

組織をとる時に、少し痛みを伴うことがありますが、通常は数秒で終わります。

酢酸加工の時間を含めても、数分で終わる検査です。

 

組織をとるので、ある程度出血します。

血行が良くなると検査後の出血が増える場合があるので、通常検査した当日は運動や入浴は控えます。軽くシャワーを浴びるのは問題ありません。

 

 

止血しやすくするために、タンポンやガーゼで圧迫しますので、通常は検査から数時間後にそれらを抜きます。

自分でとる場合もあれば、翌日再度受診して病院でガーゼを抜く場合もあります。

 

 

通常は、検査から2週間程度で組織診断の結果が返ってきます。

結果次第で、その後の治療又は検査の方針が決まります。

 

 

他の病院で受けた子宮頚がん検診の結果に異常があった場合も、当院でコルポスコピー検査と組織検査を承ることが可能です。

結果の見方がわからない場合のご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

予約専用電話→045-440-5577

 

日付:2025年2月27日  カテゴリー:子宮頚がん,子宮頸がん検診

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生理不順はピルをやめたら元に戻る?【横浜ベイクォーター近くの婦人科】

ピルは生理を整える作用がある【横浜の婦人科でピル処方】

生理不順(月経不順)の治療は、大きく分けると漢方薬を使った間接的な治療と、ピルや黄体ホルモン剤を使ったホルモン治療に分けられます。

最近は、保険で使えるピルの種類が増えてきたこともあり、生理不順の改善目的でピルを処方されている方も多いのではないでしょうか?

 

ピルを飲むと、女性ホルモンがバランスよく補われた状態になりますので、定期的に出血が来るようになります。そのため、生理の周期を整える方法のひとつとして、ピルは有効です。

また、多嚢胞性卵巣症候群や排卵障害で、ホルモンがアンバランスになっていた場合は、それらを整えてくれる作用もあります。ピルの種類によっては、男性ホルモンを抑える作用もあります。男性ホルモンが高くなりすぎている場合は、その影響でニキビや多毛などの「男性化兆候」が表れることがあります。男性ホルモンを抑える作用があるピルは、それらの症状の改善も期待できます。

 

 

ピルは排卵を改善させる?

ピルを服用している間は、排卵は抑えている状態になりますので、厳密な意味で「排卵を促す治療」にはなりません。

ピルで排卵を抑えることで、一時的に卵巣をお休みさせてあげることができるので、ピルをやめた後の排卵が起きやすくなる可能性はあります。

 

 

よく、「ピルを飲んでいれば生理は来るけれどピルをやめたら生理不順になるので、ピルは生理不順を改善しているわけではないのですか?」という質問を受けることがあります。

ピルは、「飲んでいる間はホルモンバランスを整えて、定期的に出血を来させることができる」ものです。

ピルを飲んでいる間に、男性ホルモンが下がったり、LHとFSHのアンバランスさが改善したり、卵巣の「排卵しにくさ」が改善すれば、ピルをやめた後も月経は順調に来るようになります。

 

逆に、ピルを飲んでも、卵巣そのものの働きが改善しなかったり、「排卵しにくさ」が続いていると、ピルをやめた後に生理不順の状態に戻ってしまいます。

ピルを飲むことによって、その後の排卵が起きにくくなったり、不妊症になるという心配はありません。通常は、服用を中止したら、服用前より排卵しやすくなっているか、「服用前のまま」かのどちらかです。

 

 

ピルはいつまで飲まなければいけない?

生理不順の治療目的でピルを飲む場合、できれば6クール(6シート)は継続した方がベターです。

ホルモンのアンバランスさを整えたり、将来的な子宮体癌のリスクを下げるには、6か月は継続して治療した方が効果的だからです。

 

10代の方が、ピルで生理不順の治療を行う場合は、6か月以上継続した後にさらに継続するのかいったん中止するのかを相談して決めます。受験や部活のスケジュール的に、生理がいつ来るのかがはっきり分かったり、生理の日を調節できた方が便利な期間中は、ピルを継続しておいた方がよいでしょう。

 

20~30代の方で、避妊も必要という場合は、6か月でピルをやめずにそのまま避妊もかねてピルを継続することをお勧めしています。

避妊が不要になった時や、妊娠を希望した段階でピルをやめた方が、トータルのメリットは大きいと言えます。

 

 

ピルで生理不順は治らない?

ピルで、ひとまず定期的に月経が来るようにしたり、足りないホルモンを補うことは重要です。

特に、多嚢胞性卵巣症候群で月経が不規則になっている場合、ピルで定期的に出血を来させておいた方が、将来的な子宮体癌のリスクを下げることにつながります。

 

 

ただ、ピルを飲むと同時に、「なぜ生理不順になったのか」を考えて、食事や生活習慣を見直したり、適切な体重にコントロールしたりすることも重要なのです。

ピルをやめた後にすぐに生理不順に戻ってしまう場合は、何を改善すれば自然な生理が定期的に来るようになるのかを、生理不順の原因から逆算して考えてみるとよいでしょう。

 

日付:2025年2月25日  カテゴリー:生理不順

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生理不順はどこまでほっといてもよい?【橋本町・星野町・青木町の婦人科】

どこからが生理不順?(横浜市の婦人科で相談)

当院に受診なさる方の多くは、生理不順・生理痛・月経前症候群・不正出血など、何らかの「月経関連の症状」が気になって来院なさいます。

中でも比較的多いのは「生理不順」ですが、一口に生理不順といっても、「生理の周期が正常より長い」という場合もあれば「少量の出血が何度も来る」という場合もあれば「出血期間が長い」という場合もあります。

ちょっと生理が乱れただけで「生理不順」なのか、「どこからが生理不順なの?」と悩むケースもあるかもしれません。

 

 

正常な生理は、

*周期(生理が始まってから次の生理が来るまでの日数)が25~38日

*出血期間が3~7日

*生理と生理の間に出血しない

*排卵がある(基礎体温が2相性)

のすべてを満たしている場合です。

 

これらの条件のどれかに当てはまらなければ、何らかの異常が起きている「可能性がある」ということになります。

ただ、絶対にこの範囲に入っていないと「治療が必要」とは限りません。

 

 

ほっといてもいい生理不順もある?

例えば、生理の周期が40日くらいで少し長めだけれど、毎回排卵していて途中の不正出血もなく、生理の期間も5~7日でスッキリ終わる、というケースでは治療は不要なことがほとんどです。

生理の周期は、多少前後することがありますし、毎月ピッタリ同じ日や同じ周期で来なければ「異常」というわけではありません。

 

また、年齢的に40代後半にさしかかってから、徐々に生理の周期が短くなった、または長くなったという場合も、「年齢相応」の生理不順が起きている可能性が高いと言えます。

出血期間が長引いたり、不正出血が途中で起きたりしなければ、ほっといても大ごとにはなりません。

 

逆に、生理の周期はだいたい30日だけど出血量が少なくて基礎体温をつけてみると排卵していない、というケースでは年齢によっては治療が必要になる場合もあります。

 

よく、「生理不順はどこまでほっといて大丈夫ですか?」という質問を受けるのですが、医学的に「ほっておいてよい不調」はありません。

何らかの理由があってその不調が出ていることがほとんどなので、病院に行く必要はなくても、生活リズムや食事内容を見直したり、「見て見ぬふりをしてきた解決した方がよいこと」が隠れていないかをチェックした方がよいでしょう。

症状が出る直前に原因があることが多いのですが、中には「積もり積もった、見て見ぬふりをしてきた思い」や「以前から『何とかしなきゃ』と思いながらも蓋をしてきた課題」が原因になっていることもあります。

 

 

ほっといてはダメな生理不順(女医のみの診察だから安心)

「受診が必要」もしくは「治療が必要」な生理不順はどのようなものかというと、大きく分けると3パターンあります。

*生理が来ない期間が長い(目安は60日・90日以上だと必ず受診)

*出血期間が長い(月のうち半分以上出血していたら受診)

*不正出血と区別がつかない(生理不順だと思っていたらがんだったということがないように)

 

 

他にも、「妊娠を希望している」という場合は、少しでも気になる症状があれば早めに受診して検査だけでも受けた方が安心です。

できるだけ婦人科は受診せずに何とか済ませたい、と思ってしまう方は多いかもしれません。

でも、体がせっかく「生理不順」という分かりやすい症状で何かを知らせてきてくれているわけです。これを機会に、自分の体と向き合ったり、日々の過ごし方を見直してみてはいかがでしょうか?

 

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日付:2025年2月25日  カテゴリー:生理不順

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生理不順の治療にピルは使える?【横浜ベイクウォーター近くの婦人科】

生理不順とは?~横浜の女医が解説~

生理不順(月経不順)は、生理の周期や出血期間が「正常範囲」から外れていることを指します。

生理が来てから次の生理までの日数が「周期」です。この「周期」が、25日~38日の範囲に入っていれば、「正常な生理の周期」と言えます。周期が28日の時もあれば35日の時もある・・・という程度のばらつきは、正常範囲内とみなします。

ただし、この範囲の周期で生理が来ていても、1~2日だけの出血で終わってしまったり、少量で10日以上出血が続いたりしている場合は、「正常な生理」ではない可能性があります。

 

 

生理が「正常である」と言えるのは、

*周期が25日~38日の範囲内で定期的

*出血が継続する日数が3~7日の範囲内

*1~2日目はナプキンを3~5時間ごとに取り換える程度の出血がある

*生理と生理の間で不規則な出血が起きない

*基礎体温が低温期と高温期に分かれている

といった条件を満たしている場合です。

 

 

生理不順の原因は

生理不順の原因は、卵巣機能の低下や多のう胞性卵巣症候群や体重減少性無月経など様々です。

10代の頃からずっと生理不順です、という方に多いのが「多のう胞性卵巣症候群」です。卵巣の壁が排卵しにくい状態になり、排卵まで時間がかかったり無排卵になる為に、生理の周期がまちまちになります。

ダイエットをきっかけに生理が来なくなるのが、「体重減少性無月経」です。必ずしも「やせすぎ」の状態になっていなくても、ダイエットの方法が体に負担になる方法であったり、体重の減り方が急激すぎたりしても、一時的に卵巣の働きがストップしてしまうことがあります。

特に思い当たる原因もないのに、しっかり定期的に来ていた生理が急に不規則になったという場合は、高プロラクチン血症や甲状腺機能異常など、卵巣以外のほかのホルモンが卵巣の働きを妨げてしまっているケースがあります。

 

いずれも、「生理不順」という症状だけでは何が原因なのかを判断することはできません。超音波検査で卵巣の形をみたり、血液検査でホルモンの値を調べることで、原因を見つけていきます。

 

 

生理不順の治療にピルが有効

生理不順の治療は、大きく分けると

1)漢方薬を使う

2)ホルモン剤を使う

3)排卵誘発剤を使う

という方法があります。

このうち、3)の排卵誘発剤を使った治療は、「今すぐに」妊娠を希望している方に行う治療です。

なので、妊娠の希望がない方は、漢方かホルモン剤を選ぶことになります。

 

ホルモン剤の代表が、低用量や超低用量のピルです。避妊用のピルは、低用量のものしかありませんが、治療用のピルはさらにホルモン量を抑えた超低用量のものもあります。

ホルモン量が少ないほど、吐き気や頭痛などの副作用のリスクも低くなりますので、最近では出来るだけホルモン量が少ないタイプのピルを選択するケースが増えてきました。

 

 

生理不順の治療にピルを使うのは、次のようなケースです。

*多のう胞性卵巣症候群による生理不順

*生理不順に伴ってニキビなどの肌荒れが気になっている

*受験やスポーツなど生理の日を確実にコントロールしておきたい

*生理不順だけではなく生理痛やPMSも気になっている

*子宮内膜症がある

 

逆に、ピルを使わない方がいいのは次のようなケースです。

*前兆を伴う片頭痛がある

*血栓症の既往や家族歴がある

*その他ピルの禁忌事項に当てはまっている

*体重減少による無月経

*LHが低値になっているタイプの生理不順

 

ピルは万能ではありませんが、生理不順も生理痛も過多月経もまとめて改善したい!という場合に便利な選択肢の一つです。

「ピルを飲んではいけない」という条件に当てはまっていなければ、生理をコントロールする方法として試してみてもよいでしょう。

 

 

ピルの処方には、必ず医師の診断が必要です。

通常のピル処方時の流れは、下記のような手順になります

1)問診票記入

2)血圧測定

3)医師との面談

4)必要に応じて検査

5)ピルの飲み方や副作用の説明

 

生理不順で「いつ出血するかわからない」状態を放置するより、ピルでしっかり出血のタイミングをコントロールした方が、生活の質も上がる可能性が高いでしょう。まずは婦人科で相談してみて下さい。

 

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日付:2025年2月25日  カテゴリー:生理不順

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どこからが生理不順?何日ずれたら受診?【横浜の婦人科】

生理がバラバラだと生理不順?(横浜の婦人科・女医が解説)

 月経の悩みで一番多いのが「生理不順」。つまり、規則正しく月経が来ないというものです。

 初潮からずっと生理不順という方もいらっしゃれば、受験や就職などをきっかけに数ヶ月間だけ一時的に不規則になったり、更年期の症状の1つとして40代後半から急に不規則になる方もいらっしゃいます。

 中学生の頃は生理周期がバラバラだったけれど、大学生くらいになったら周期が整ってきた・・・という場合もあれば、大学生になってから生理周期がバラバラになってきたという場合もあります。

 

10代のうちは、生理の周期がばらつくことは多く、必ずしもピッタリ同じ周期で生理が来るとは限りません。10代後半になると整ってくる場合もありますが、10代の頃はずっと不規則という方もいらっしゃいます。

 

20代でも、生理の周期がバラバラだったり、生理が長引いてしまうことはあります。卵巣の働きが正常であれば、多くの場合は、20代になると生理の周期は整ってくるはずなので、あまりにもばらつく場合は注意が必要です。

どの程度なら様子を見ていいのか?生理が何日遅れたら受診した方がいいのか?明確な基準がわからない、という方も多いかもしれませんね。

 

 女性の場合、月経が規則的に来ているかどうかが、ホルモンの状態を含めて心身が正常に働いているかどうかの一番分かりやすいバロメーターになりますから、たかが月経と侮ってはいけません。

 

 時々、毎月ピッタリ同じ日にちに月経が来ないから「生理が不規則なんです」とおっしゃる方がいるんですが、人間の体は機械ではありませんから、毎月同じ日にちに出血しなかったからといって全て生理不順というわけではありません。「正常な月経周期以外のペースで月経が来た場合」を月経不順と呼びます。

 

 では、正常な生理の周期は何日でしょう?

 そもそも、月経周期の数え方を正しく把握していますか?

 

 

生理の周期が45日だと異常?

 生理周期は、「前の月経が始まった日から次の月経が始まる前日までの日数」で表します。多くの方が、生理が「終わった日」を教えてくださるんですが、実は月経は終わった日ではなくて始まった日が基準になります。

 生理が始まった日から次の生理が始まる前日までが、25日~38日の間に入っていればそれは正常な生理周期と言えます。

 つまり、ピッタリ1ヶ月で月経が来なくても、数日前後するのは正常範囲内です。

 

「普段28日周期の人が時々35日周期になる」という程度のばらつきは、正常範囲内とみなすことがほとんどです。つまり、生理がいつもより1週間遅れてきたという場合は、正常範囲内の可能性もあるということです。

 

明確に、「生理が何日遅れたら異常」という線引きができない場合もありますが、おおむね普段の周期から2週間以上遅れると、ちょっと注意が必要な範囲に入ってくると言えるでしょう。

 

 逆に、月経周期が明らかに24日以下だったり39日以上だったりした場合は、「生理不順」ということになります。3ヶ月間全く月経が無かったら、「無月経」といって生理不順よりもより深刻な状態になります。

 ちなみに、生理周期が24日以下の場合を「頻発月経」、生理周期が39日以上の場合を「希発月経」、排卵せずに月経が来ている場合を「無排卵月経」といい、全て異常な生理になります。

 

 無排卵月経は、周期がそれほど不規則にならないこともあるので、基礎体温で排卵を確認してみなければ分かりません。月経が何となく不規則だなと思ったら、まずは基礎体温をつけてみることをお勧めします。

 

 

生理不順はどこまでほっといてよい?

 2~3ヶ月の間月経が不規則になっても、その後自然に正常な周期に戻るようであればあまり心配はありません。女性の体はとてもデリケートなので、ちょっとしたストレスで排卵が遅れたりすることがあります。そうすると、2週間くらい生理が遅れてしまったりします。

 基礎体温をつけながら3ヶ月程度様子を見て、ちゃんと排卵があるようなら&徐々に正常な周期に戻ってくるようなら、慌てなくても大丈夫です。

 

10代の頃はだいたい定期的に来ていたのに、大学生になって環境が変わったら不規則になった、というケースもあります。

通常は、年齢とともに整ってくるものですので、20歳を過ぎてからばらつき始めたという場合は、一度婦人科で検査を受けた方が安心です。

 

 初めて生理が来たばかりの頃は、無排卵月経になったり一時的に周期が不規則になるのは珍しいことではありません。人によっては、10代後半や20歳を過ぎてから月経周期が安定することもあります。

 10代のうちは月経不順でも年齢とともに正常周期に整ってくることも多いので、10代前半の生理不順はそれほど心配しなくても大丈夫なケースもあります。

 

 

ただ、例え10代でも、60日以上月経が来ないようなら、それは放置しない方がいいでしょう。卵巣の働きがかなり落ちてしまっている可能性もあるので、早めに婦人科を受診することをお勧めします。特に、20歳以上の方で60日間ずっと基礎体温が低いままの場合は、全然排卵していないという事になりますから、きちんと検査を受けて治療を開始した方がいいでしょう。

無月経の期間が長ければ長いほど、治療にも時間がかかってしまいます。少なくとも3ヶ月以上完全に月経がない状態が続いたら、すぐに婦人科に行くべきなんだと認識してください。

 

 

 

 受診するほどじゃないけど、ちょっと月経が乱れてきたな~と思ったら、それは体が「私の事をかまって」というサインを出しているのかもしれません。アロママッサージやリラクゼーションなど、少し「自分のケア」を意識してみるといいでしょう。

 

 

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日付:2025年2月21日  カテゴリー:婦人科の病気,生理不順

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おりものの色や臭いが気になる時は【横浜市で評判の婦人科】

茶色や緑色のおりものは異常?

 

「おりものの異常」で受診なさる方は、気になってすぐに受診する方と、「結構前から気になっていた」という方に大別されます。

「いつもおりものが多い」「以前から痒みが続ている」「何となく臭いが気になっていたが様子を見ていた」という方も少なくありません。おりものの臭いや色がいつもと違うな~と思った時に、一番気になるのはそれが受診せず放置しても問題ないものなのかどうかでしょう。

おりものの異常のうち、カンジダやB群溶連菌・大腸菌といった細菌による膣炎であれば、自然に治ることもあります。一方、クラミジアなどによる性 感染症は自然になることはなく、パートナーも含めてきちんと治療する必要があります。

 

 

おりものの異常は性病?


 少なくとも半年以内に性 行為があり、おりものの量が増えた・臭いが強くなった・色がいつもと違う・ピンク色や茶色いおりものが出る・血液がおりものに混ざるなどの症状がある場合は、様子を見ずに受診したほうがよいでしょう。

 厳密には、おりものの状態だけでそれが「性感染症(性病)」かどうかを判断することはできません。おりものをぬぐい取る検査をして、そこにばい菌がいるかどうかを確認しなければ断定はできないのです。

 


 おりものでわかる性感染症は、クラミジア頸管炎・淋菌感染症・トリコモナス膣炎・マイコプラズマ子宮頚管炎です。これらはいずれも性 行為によって感染するものですが、トリコモナスの場合はまれにプールや温泉などでの感染もあるので「絶対に性行為のパートナーから感染したもの」とは言えません。

ただ、多くの場合は性 行為が感染経路になるので、これらの菌が検出された場合はパートナーと一緒に完治が確認できるまで適切な治療を行う必要があります。
 治療の途中で性 行為を行ってしまうと、治療が長引いてしまうので注意が必要です。

 

 

性交渉していなくても細菌性腟炎になる?


 一方、性行為は関係なく発生してくるおりものの異常は、主にカンジダ膣炎と細菌性膣炎によるものです。

 


 カンジダ膣炎外陰炎は「カンジダ」という真菌(カビ)が繁殖して膣内や外陰部の皮膚に炎症を引き起こすものです。ぽそぽそした塊状のおりものや白~緑がかったおりものが増えて、膣内や外陰部に痒みを引き起こします。

 細菌性膣炎は、大腸菌やB群溶連菌などの雑菌が増えて膣内に炎症を引き起こすものです。黄色っぽいドロッとしたおりものが増えたり、生臭い臭いが強くなることがあります。細菌性膣炎でかゆみが出ることはまれです。

 

 

大腸菌やB群溶連菌は自然に治る?



 カンジダ膣炎や細菌性膣炎は、自分の抵抗力がしっかりしていれば膣の「自浄作用」によってばい菌を洗い流すことができるため、2~3日で自然によくなることもあります。

 数日おりものが気になっていたけれどすぐに改善したという場合で、性 行為の機会がなければそのまま様子を見てもよいでしょう。

 


 ただし、性行為の機会がある場合は、一度は一通りの検査を受けておいた方が安心です。クラミジアも淋菌も、ほとんど症状が出ない人の方が多いため、隠れた感染が持続する場合があります。本当は、何も気になる症状がなくても、少なくともパートナーが変わったら感染症の検査を定期的に受けた方が確実なのです。

 


 少しでも気になる症状があれば、自分で何とかしようとせず婦人科で相談しましょう。

 

 

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日付:2025年2月20日  カテゴリー:性病

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葉酸サプリは飲まない方がいい?なぜ妊活に葉酸が重要なのか?【横浜ベイクウォーター近くの婦人科】

★★★妊活中に葉酸のサプリメントが必須な理由★★★

 

妊娠を希望している場合、食事の内容や生活習慣に意識を向けることはとても重要です。

特に、「お母さん」は自分の体が赤ちゃんが育つための「土壌」になるわけですから、お母さん自身の栄養状態が良い方が、赤ちゃんにとってもよい環境を作ることができます。

 

逆に、たばこやお酒など、害になるものは、「お母さん」が摂取してしまうとダイレクトに赤ちゃんに影響してしまいます。

少なくとも、妊娠を考えている人は、たばこは直ちにやめることをお勧めします。「妊娠がわかってからやめよう」では遅すぎるのです。

 

 

★妊娠3か月前から葉酸サプリメント摂取★

妊娠前から、「サプリメントで」しっかり補っておいた方がよい栄養素が「葉酸」です。厚生省が、「食事に加えて」サプリメントで1日400μgの葉酸を摂取するように提唱しています。

通常は、バランスの良い食事をとれば、十分な栄養を摂取できます。

ただ、妊娠前から妊娠初期に必要な葉酸の量は、通常の食事ではカバーしきれない可能性が高いため、「食事をとっていてもサプリメントでプラスしましょう」と言われているのです。

 

栄養素によっては「過剰摂取」といって、取りすぎることによって逆に害が出るものもあります。

特に、脂溶性のビタミンなどは摂取量に注意が必要です。

 

葉酸は、水溶性ビタミンの1種なので、取りすぎても害になることはほとんどありません。

もちろん、サプリメントも規定量を大幅に超えて摂取すると、弊害がある場合もありますので、葉酸の場合は1日1000μgは超えないようにしましょう。

 

そもそも、なぜ妊娠前や妊娠初期に葉酸を摂取した方がいいのかというと、葉酸の摂取量と赤ちゃんの先天的な異常のひとつである「神経管閉鎖障害」の発生が関係しているからです。

妊娠初期の、赤ちゃんの細胞がどんどん作られている時期に葉酸が不足すると、神経管の癒合不全が起きて、脊椎(背中にある神経の束)が二つに分かれてしまう「二分脊椎」などの障害が発生しやすくなります。

 

妊娠する3か月前から、葉酸を十分量摂取することで、この先天的な異常のリスクを下げることが可能です。

 

ただ、「妊娠する3か月前」がいつなのかは予測できませんよね?

なので、「妊活を開始したら直ちに」サプリメントで葉酸の摂取を開始した方がよいと言えます。

 

クリニックでも、妊活中の方も妊娠中の方も安心して摂取していただける葉酸サプリメントをご案内しています。

購入をご希望の方は、「ヘルシーパス 患者様用オンラインショップ」からご購入いただくか、クリニックにお問い合わせください。

注:オンラインショップをご利用の際に「紹介クリニックのID」が必要になります。IDをご存じない方は当院までお問い合わせください。

日付:2025年2月20日  カテゴリー:不妊症

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ASC-US(アスカス)で「がん」の診断になることはある?【横浜で評判の婦人科】

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「ASC-US(アスカス)」はどういう意味?(横浜の婦人科・女医が解説)

会社の健診などでうけた子宮頚がん検診の結果で「ASC-US」だった場合、通常は「早めに婦人科を受診しましょう」と書かれています。その後の検査はどうすればよいのか、急いで受診した方がいいのか、気になりますよね。

「ASC-US」は「アスカス」と読みます。

 

日本産科婦人科学会のガイドラインでは、細胞診(子宮頸がんの検診で行う検査)で「ASC-US」だった場合は

1)すぐに精密検査(コルポスコピー検査+組織診)

2)HPV検査を追加

3)6か月後に再度細胞診検査

のいずれかを行うことになっています。

 

 

当院では、まずHPV検査を行って、「陽性」だった方のみ精密検査を行っています。HPVが陰性であれば、1年後に細胞診を再検査すればよいからです。

HPV検査というのは、HPVの中で子宮頸がんの原因となりうる「ハイリスクタイプ」に感染していないかどうかを調べる検査です。

HPVには100種類以上の「型」があり、そのうち約15種類の「型」が子宮頸がんの原因となります。代表的なのは、16型や18型ですが、31型や52型でも子宮頸がんになることがあります。

 

 

HPVが陽性だと危険?

細胞診がASC-USで、HPVが陽性だった場合、それが直ちに「がんである」という意味ではありません。

HPVがどのくらい悪さをしているのか、細胞の変化がどの程度かを確認するために、精密検査として「組織診」を行います。少しまとまった細胞をかじりとる検査で、多少の痛みと出血を伴います。

 

 

この組織診の結果によって、その後の流れが決まっています。

軽度異形成(CIN1)だった場合→4~6カ月ごとに細胞診を行う

中等度異形成(CIN2)だった場合→3か月ごとに細胞診を行うか治療に進む

高度異形成(CIN3)またはそれ以上だった場合→治療に進む

 

 

「ASC-US」で「がん」になることは?

 

検診で「ASC-US」を指摘された時点で、「これは『がんですよ』という意味なのだろうか」という心配が出てきがちですが、精密検査の結果で返ってくるのはほとんどが軽度異形成~中等度異形成です。

ただ、まれに、細胞診が「ASC-US」だったけれど精密検査では「上皮内癌」だったというケースもあります。

なので、「ASC-US」は「軽い変化の可能性が高いけれど『放置してよい』という意味ではない」と理解していただくのがよいかと思われます。

 

 

検診で何らかの異常を指摘された場合は、ご自身の心身の状態と向かい合う「チャンス」です。そのままにせずに早めに婦人科を受診して適切な検査や治療を受けるようにしましょう。

 

ご予約はこちらから

 

日付:2025年2月15日  カテゴリー:HPVワクチン,子宮頚がん

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プラセンタ注射回数制限解除のお知らせ

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プラセンタ注射の供給が安定しました

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更年期治療に使用しております、プラセンタ注射の「メルスモン」がメーカー側の都合で出荷停止となっておりました。再度出荷が可能になり、しばらく供給量に制限がかかっていたのですが、ようやく安定供給が可能になったとのことです。

当院でも、保険の「メルスモン」、自費の「ラエンネック」ともに、十分量の薬剤をご用意できるようになりました。

 

それに伴いまして、10月16日~メルスモンもラエンネックも投与回数や量の制限を解除いたします。

メルスモンは、1回1本を月15回まで投与が可能になります。

 

また、10月16日以降の注射予約は、ネットからもお取りいただけるようになります。

 

長らくご不便をおかけしておりましたが、皆様のご協力に感謝いたします。

更年期症状の緩和や健康増進に、ぜひお役立てください。

日付:2023年10月18日  カテゴリー:更年期障害

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