日々の雑記

横浜市の産科事情

 横浜市は、お産をする方の数に対して分娩施設がどんどん減っている関係で、分娩予約が非常に取りにくくなっているのが現状です。
 クリニックからも、何人か妊娠の判定後にお産のできる病院へご紹介させていただいていますが、けいゆう病院や横浜市立大附属病院などはいずれも妊娠6週だと予約が取れない事もあるようです。
 なので、分娩予約は妊娠5週までに取っておく必要があります。
 妊娠反応が陽性になるのが妊娠4週を過ぎてからなので、タイミング的には検査で「陽性」が出たらすぐにでも病院に行く必要があるということです。
 以前は、妊娠4週では受診してもまだ超音波に何も写らない時期なので、1~2週間待ってから受診するように言われる事もありました。でも、今は正常な妊娠かどうかを見極める前にとりあえず分娩予約だけはおさえておかなければいけなくなってきてるんですね。
 基礎体温をつけて妊娠を目指している方や、普段から月経周期がほとんどズレない方なら4週で妊娠に気づけると思いますが、予定外の妊娠や月経不順の方は気づいたらすでに6週を過ぎている事もありえます。
 6週を過ぎても、分娩施設が全くないわけではないので探せばお産をする病院は確保できますが、行政にはもう少し安心して妊娠できる環境を整えて欲しいと願わずに入られませんね。
 

日付:2010年12月4日  カテゴリー:日々の雑記

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メディカルエステで冬の乾燥肌対策を

 段々冬らしい風が吹いてくるようになりましたね。
 この季節は、空気が乾燥しているのに加えて暖房による乾燥も加わるので、お肌はどうしてもカサカサしがちです。
 しかも、冷えた体を温めるのについつい熱めのお風呂につかりたくなってしまいます。
 お肌の油分がたっぷりある10代の頃なら、熱めのお湯に肩までつかったり、お風呂の中で洗顔しても大丈夫なのですが、潤い不足になりやすい30歳以上のお肌にはちょっと危険なことも・・・
 できればお湯の温度は湯冷めしない程度のややぬるめにして、デコルテや首はお湯につからないようにした方がベターです。洗顔は入浴前にクレンジング+お水で済ませて、入浴中もできるだけ顔にはお湯をかけないのが乾燥からお肌を守るポイント。
 乾燥がかなり強いという人は、入浴前に保湿用のクリームやワセリンなどでしっかりお肌を保護してから入ると、入浴中にどんどん水分が失われるのを防ぐ事ができます。
 ちょっとしたお手入れの工夫だけでもお肌の調子は随分よくなることが多いのですが、日頃のお手入れでリカバリーしきれなくなったら、メディカルエステでスペシャルケアをお勧めします。
 先日、むくみ対策にアロマオイルを調合してもらったのですが、お風呂上りに足だけでなくボディにも一緒に塗ってマッサージしていたら、全身がとってもしっとりしてきました。
 クリニックでは、アクシダームという医療機器で美容成分を浸透させた後、アロママッサージを行っています。木枯らしに負けない潤い肌を作りに、よかったらエステルームにいらしてくださいね。

日付:2010年11月29日  カテゴリー:日々の雑記,診療メニュー紹介

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妊娠前にクラミジアチェックを

 クリニックでは、妊娠前検診やブライダル検診として、一通りのSTDチェックもお勧めしています。
 女性がかかる性感染症の中で最も多いのがクラミジアなのですが、感染してもほとんど症状が出ないために知らないうちに感染してずっと未治療のままというパターンも珍しくありません。
 なぜクラミジアを妊娠前に調べておいた方がいいかというと、クラミジアによる炎症が卵管まで広がってしまうと「卵管閉鎖」という不妊の原因になってしまう事があるからです。また、妊娠を目指すまではコンドームを使っていたという方も、妊娠したいと思ったらコンドームを使わなくなります。つまり、クラミジアを相手にうつしてしまう可能性が出てくるわけですね。
 実際、不妊検査の一環としてクラミジアを調べてみたら陽性で出たり、ブライダル検診でクラミジアが見つかったりする事もあります。
 20代で不妊の方の3割はクラミジア抗体が陽性というデータもあるくらい、不妊の原因として注意が必要な感染症の1つなんです。
 クラミジアの感染自体は抗生物質を飲めばほぼ治ります。ただ、炎症によって卵管が閉鎖していないかどうかは治療後に「子宮卵管造影」という検査をしてみなければ分かりません。
 感染しないように予防する事が最も大切ですが、せめて早期発見できるように、結婚前や妊娠前にチェックするようにしてみてくださいね。

日付:2010年11月22日  カテゴリー:女性検診,日々の雑記

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バースデーケーキ

 明日が私の誕生日だったので、今日は診療後にスタッフがバースデーケーキを用意してくれていました。
 なんと、キルフェボンのベリーたっぷりのタルト!
 フルーツも甘い物も大好きなので、とっても幸せな気分で頂きました。
 
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日付:2010年11月20日  カテゴリー:日々の雑記

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HPVワクチン公費助成についての誤解

 HPVワクチンの公費助成は、各自治体任せになってしまっているため、住んでいる地域によって無料でワクチン接種できる人と全額自己負担しなければいけない人と格差が生じてしまっているのが現状です。
 最近は、「もう少し待てば自分の居住地域でも公費負担になるかも・・・」と期待して接種のタイミングを見計らっているという声も耳にするのですが、実際は待っても意味がないご年齢の方たちが接種を先延ばしにしてしまっている可能性があります。
 HPVワクチンは、性交経験前に接種しなければ十分な効果が期待できないという事から、公費負担の対象になるのは明らかに性交経験前の年齢の方に限られます。
 何歳を対象にするかは各自治体によって異なりますが、海外の事例を参考に12~13歳が対象になっていることがほとんどです。
 なので、少なくとも現段階で16歳以上の方が公費負担になるのを待っても、年齢的に対象外になってしまう可能性が非常に高いと言えます。
 助成のシステムを自治体任せにせず、国が基準を統一していっせいに集団接種してくれれば分かりやすいのですが、おそらくしばらくはこのまま各自治体の自主性に委ねられてしまうでしょう。
 
 来年発売の4価ワクチンとどちらを選択するか、といった問題も出てくるので、この先半年くらいの間に性行動開始の可能性がなければ接種はしばらく見合わせてみてもいいと思います。
 逆に、16歳以上ですでに性交経験がある方は、公費負担になるのを待って接種を先延ばししたりせず、感染リスクが高くなる前に接種しておいた方が賢明と言えるでしょう。

日付:2010年11月17日  カテゴリー:HPVワクチン,日々の雑記

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HPVワクチンとピルで女性の健康サポート

 今日は生涯を通して女性の健康を考える「ウィミンズヘルスフォーラム」に出席です。
 低用量ピルによる女性の健康サポートやHPVワクチンの可能性について、おなじみの先生方から新情報を収集してきました。
 HPVワクチンについては、お母様が娘さんを連れて産婦人科を訪れて下さるいいきっかけになるということで、ワクチンによる子宮頸がん予防以上の様々な可能性があるとのことでした。
 確かに、「産婦人科は妊娠したら行くところ」という昔のイメージを払拭したいと思っている私たちにとって、ワクチンが母から娘に「かかりつけ産婦人科医」を紹介するいいツールになることが期待されます。
 お話の中で、来年中には発売される予定の4価HPVワクチンについても触れられていました。
 4価というのは、予防できるHPVの種類が6型・11型・16型・18型の4種類という意味です。今発売されているHPVワクチン(サーバリックス)は、HPV16型・18型の2種類なので2価ワクチンといいます。
 4価ワクチンと2価ワクチンの違いは、子宮頸がんの予防効果はほぼ同じですが、4価の方が6型と11型を予防できるので、これらが原因となる尖圭コンジローマや再発性呼吸器乳頭腫症の予防もできるという点です。
 コンジローマは性感染症の一種で、一度かかると何度も再発する事があり、男女ともにセクシャルヘルスのQOLを非常に落としてしまう厄介な病気です。
 再発性呼吸器乳頭腫症は、主に母子感染によって乳幼児に発症する喉にできるイボです。空気の通り道にイボができてしまうので手術が必要なのですが、何度も再発するため10回以上手術を繰り返す事も珍しくありません。
 コンジローマにかかった妊婦さんから産まれる赤ちゃんが、この再発性呼吸器乳頭腫症になるリスクは、感染していない妊婦さんと比べると230倍になるといわれています。つまり、若い頃にコンジローマを予防する事が、自分の子どもの病気の予防にもなるという事です。
 今までは、4価ワクチンの認可も発売もいつになるのか分からない状態でしたので、子宮頸がんの予防を急ぐ人は2価ワクチンを接種するしかありませんでした。
 まだ4価ワクチンの発売日は未定ですが、「来年中」という事はある程度固まってきたため、この先半年~1年以内に性行動の開始の可能性がない場合は4価ワクチンの発売を待った方が予防できる病気の範囲は広がります。
 すでに性交経験済みの方や、半年も待てない!という方は、やはり今すぐ接種できる2価ワクチンを接種するしかないのですが・・・
 10代の方にワクチン接種を考える場合は、今すぐ2価ワクチンを打つか、4価ワクチンが発売されるまで待つか、性行動開始のタイミングを加味して考える必要がありますね。

日付:2010年11月14日  カテゴリー:HPVワクチン,日々の雑記

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横浜市の子宮がん検診

 今月から横浜市の子宮がん検診を承っていますが、予想以上に多くのお方にご利用いただいています。
 どんな形でも、検診を受けていただけるのはうれしいですね。
 横浜市の補助を使って子宮がん検診を受けられるのは、「20歳以上」「横浜市在住」「2年以内に横浜市の子宮がん検診を受けていない」という3つの条件に当てはまる方全てです。
 「検診を受けましょう」というハガキが来なくても、上記の条件に当てはまっていれば受けられますから、上手にご利用下さいね。市の補助を使えば、子宮頸がん検診だけだと1360円の自己負担で済みます。
 25歳・30歳・35歳・40歳といった節目のご年齢の方は、無料検診のクーポン券が市から届くはずです。
 このクーポン券を使えば、自己負担なく子宮頸がん検診を受けたいただくことが可能です。
 婦人科の検診で最低限必要なのは、子宮頸がん検診と超音波検査ですから、検診のついでに超音波検査も受けていただくことをお勧めしています。
 残念ながら、超音波検査には市の補助がないのですが、横浜市の検診と一緒に受けていただく場合は3150円のご負担で超音波検査を追加することができます。
 もちろん、検診のついでに生理痛やホルモンバランスのご相談を承ることも可能ですから、気になる症状がおありの方は予約の時にコンシェルジュへお伝えくださいませ。

日付:2010年10月25日  カテゴリー:日々の雑記

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更年期はいつから?

 クリニックにいらっしゃる患者様のお悩みで一番多いのは、生理不順や不正出血なんですが、40歳以上で生理不順の方は、同時に「更年期が心配」という方も結構いらっしゃいます。
 医学的には、更年期というのは45歳~55歳くらいの閉経をはさんで約10年を指すのですが、早い方は40代前半でも更年期の症状が出ることがあります。
 のぼせやほてりといった代表的な更年期症状よりも、「何となく疲れやすくなった」「めまいやふわふわする感じが続く」といった、更年期症状なのか自律神経失調症なのか分かりにくい症状が出る方も結構いらっしゃいます。
 クリニックでは、更年期が気になる方には簡易更年期指数という簡単なテストを記入していただいて、どのくらい更年期の症状が強いのかをチェックしています。
 ただ、更年期の自覚症状は個人差が大きくて、女性ホルモンの数値がそれほど下がっていなくても症状が辛いという方もいらっしゃるんです。
 更年期の治療の必要性は、症状がどのくらい日常生活に支障をきたしているかが基準になります。なので、例え生理は規則正しく来ていても、症状が辛ければ治療の対象になるんですね。
 漢方治療にするのか、ホルモン補充療法をするのか、プラセンタ注射にするのかは、症状の辛さとご本人の希望によってある程度選択が可能です。
 スッキリ効果が出やすいのはホルモン補充療法ですが、漢方だけでもかなり楽になる方もいらっしゃいます。
 更年期は、次のステージに体が変化していく移行期間です。毎日の過ごし方や自分の体との付き合い方を見直してみましょうね、という大事な時期なんです。
 更年期かも?と思ったら、辛い症状を我慢したりせずにお気軽にご相談くださいね。

日付:2010年10月18日  カテゴリー:日々の雑記

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婦人科検診の内容は?

 一口に「婦人科検診」と言ってもその内容は受ける検診や病院によって結構異なっていたりします。
 会社で受ける健康診断や人間ドッグにオプションでついている「婦人科検診」は、多くが子宮頚がんの検査と内診(触診)のみなんですね。実は、これだけでは子宮筋腫や卵巣のう腫や卵巣がんのチェックは充分できません。
 婦人科検診として、最低限受けておくべき検査は「子宮頚がん検診」と「経膣超音波検査」です。超音波の検査を加えることによって、子宮や卵巣に形・大きさの異常がないか確認できます。
 また、年齢が40歳以上の方は子宮体がんの検査も加えておくと安心です。
 会社によっては、子宮頚がんの検査を「自己検査」で行っているところもあるようですが、これは見落としのリスクが高いのでおすすめできません。
 子宮頚がんの検査は、正しい場所から正しい方法で充分な細胞を擦り取ってこなければ正確な検査ができないんです。自己検診だと、正しい位置から細胞を取ったかどうか確認できませんよね?
 子宮頚がんの検査は、必ず医師による検査を受けるようにしましょう。
 これ以外にも、年齢別の受けておいた方がいい検査があります。
 
 10代~20代で性交経験がある方は、この年代が最も性感染症にかかっている率が高いので、クラミジアや淋菌感染などのいわゆる「性病チェック」をしておいた方が安心です。
 30代の方は、子宮頚がんのリスクが高くなってくる年代なので、子宮頚がん検査と一緒にHPVハイリスクタイプの感染がないかをチェックしておくといいでしょう。
 40~50歳の方は、ホルモンのアンバランスがおきやすくなりますので、特に更年期や月経不順が気になる方はホルモンチェックを受けておくことをお勧めします。
 自分がどの検診を受けた方がいいのか分からない、という方はご予約の際にご案内いたしますので、お気軽にご相談くださいね。

日付:2010年10月12日  カテゴリー:女性検診,日々の雑記

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プラセンタ注射 vs ヒアルロンサン注射

 美容の分野でも活用されているプラセンタ注射ですが、肝炎やアトピー性皮膚炎や更年期障害など、治療の分野でも広く活用できるものなんです。
 疲れやすい・体力が落ちた・お肌が過敏になった・・・などの「病気じゃないけれど何となく調子が悪い」という時に使ってみると、意外と調子がいいわという方は多いんですよ。
 もちろん、美容的効果も期待できますから、いつまでも元気に若々しく過ごしたいという方には特にお勧めです。
 美容に興味がある方は、「ヒアルロン酸やボトックスの注射もしたほうがいいかしら・・・」とおっしゃいますが、私は個人的に顔に何度も針を刺すことはお勧めしていません。
 プラセンタ注射は、しわが気になる部分に注射するわけではなく、二の腕の皮下に注射して全身にその効果をいきわたらせるものです。
 プラセンタのサプリメントもありますが、腸からの吸収はあまり効率がよくないので、やはり注射の方が安定した効果が実感しやすいですね。
 プラセンタ注射は、保険の対象となっているご病気の方以外は自費診療になります。
 詳しくはご予約の際にご確認くださいませ。

日付:2010年10月9日  カテゴリー:日々の雑記

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