日々の雑記

子宮体がん検診は受けた方がいい?

 今月から横浜市の子宮がん検診も承っていますが、「子宮体がんの検査も受けた方がいいですか?」というお問い合わせをよくいただきます。
 子宮体がんは、閉経前後の方に多いため、40歳以上で月経不順や不正出血がある方は受けておいた方が安心です。逆に、40歳未満の方の場合、ダラダラと不正出血が続くなどの症状がなければ、検査の必要性はあまり高くありません。
 子宮体がんになりやすいのは、40歳以上の方・出産経験のない方・肥満の方・月経不順の方・エストロゲンのみのホルモン補充療法をしている方、などです。
 主な症状は不正出血なので、これらの条件に当てはまっていて月経以外の出血があれば一度は検査をしておくことをお勧めします。
 昔は子宮がんのほとんどを子宮頚がんが占めていたのですが、最近は食生活の欧米化や出産回数が減った影響で子宮体がんが増えてきて、子宮がん全体の半分を占めるようになってきました。
 ピルは子宮体がんのリスクを半分以下に減らす効果がありますので、月経不順でたびたび不正出血があるようなケースではピルを飲んでおいた方が体がん予防になるんですよ。
 特に、多のう胞性卵巣症候群で月経不順の方は、ピルで毎月きちんと出血を起こしておいた方がいいでしょう。

日付:2010年10月7日  カテゴリー:日々の雑記

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ピルユーザーは禁煙すべき?

 低用量ピルは、避妊だけでなく、生理不順・生理通・子宮内膜症・月経全症候群・プレ更年期症状などなど、様々な治療にも活用できるため、当院でも積極的に処方させていただいています。
 私自身、8年以上ピルを飲み続けて、その安全性や有効性は身をもって体験しているので、自信を持ってお勧めすることができます。
 もちろん、ピルに対して抵抗がある方やできるだけ自然な治療をご希望の方に無理にお勧めすることはありませんからご安心下さいね。ただ、選択肢の一つとして覚えておいて頂きたいので、一通りご紹介しています。
 ピルをお勧めする上で一番よく引っかかるのが「タバコを吸っている方」です。35歳以上で1日15本以上吸っている方には、ピルは「絶対処方してはいけません」ということになっています。
 では、20歳で1日20本吸う方は大丈夫なのでしょうか?
 40歳で1日10本吸う方はどうでしょう?
 
 ピルとタバコが相性が悪いのは、どちらも血栓症のリスクを高めてしまうからです。
 血栓症は血液の塊が血管に詰まってしまうため、心筋梗塞や脳梗塞など重篤な副作用につながる危険性があります。
 そのため、基本的に、ピルを飲んでいただくのであれば禁煙することが大前提になります。
 どうしてもすぐにやめることができないという方には、まず本数を減らすことを前提に処方させて頂いていますが、リスクがあることには変わりありません。
 特に40歳以上の方は、血栓症のリスクが高くなりますので、今後の卵巣機能やお肌の美しさを保ちたいのであればなおさら、完全に禁煙を目指していただきたいなと思います。

日付:2010年10月4日  カテゴリー:日々の雑記

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ピルの最新情報

 今日は、年2回開催される避妊教育ネットワークの勉強会に出席してきました。このネットワークは、ピルの普及や性教育活動・避妊教育活動に積極的な産婦人科医の集まりです。
 ピルについての最新情報の報告や、困った症例の事例検討や、性教育の現場での試行錯誤の紹介などなど、毎回参考になるお話しが聞ける貴重な機会なんです。
 今回の勉強会でも、興味深い議論がいくつも飛び交っていました。
 
 例えば、低用量ピルを10代の成長期に使うと身長の伸びに影響を与えるのではないかという心配について。
 確かに、ピルに含まれている女性ホルモン(エストロゲン)は、骨端線の閉鎖を促す、つまり骨が伸びるのをストップさせる働きがあります。なので、月経が始まる前のまだ骨が伸びている途中に女性ホルモンを投与すると最終的な身長が低くなってしまいます。
 ただ、ピルは処方の条件に「月経が始まった後の女性に使うこと」という項目が含まれているので、この条件を守っていれば問題ありません。
 月経が始まった後も多少身長は伸びますが、初潮が来た時点ですでに体の中に出ているエストロゲンが骨の伸びに影響を与えているので、初潮後にピルで体の外からエストロゲンを取り込んでも、最終的な身長にはまったく影響ないとの事です。
 また、患者様からよく聞かれるのが「エステで光脱毛を使用としたらピルはやめないとだめだって言われたんですが」という質問ですが。
 ピルを飲んでいても光脱毛の効果にはまったく影響を与えません。
 むしろ、脱毛効果を十分に得るためには、まずピルを6ヶ月以上継続して毛周期に入ってこない毛の成長を十分に抑えてから、光脱毛やレーザー脱毛を行った方がいいとの事でした。
 エステでピルをやめるようにと言われたら、ピルを飲んだままでも問題ないという論文があるときちんと説明して、安心して施術を受けていただければと思います。

日付:2010年9月26日  カテゴリー:日々の雑記

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「ビバリータ」の目指すもの

「ビバリータ」=輝くような魅力的な女性

 クリニックの愛称である「ビバリータ」はサンスクリット語で「輝くような魅力的な女性」を意味します。

 私たちは「全ての女性に美と健康を」というコンセプトのもと、予防・未病・病気の全ての段階をサポートすることで、より多くの女性の幸せを応援したいと考えています。

 健康とは、単に「病気ではない」というだけでなく、病気の不安を抱えず安心して過ごすことができ、やりがい・生きがいを持って心・体・魂が全て健やかに輝いている状態のことをいいます。

 クリニックでは、婦人科や心療内科の診療を中心に、西洋医学による標準的な病気の治療はもちろん、代替医療によるホリスティックな医療や未病治療、検診による早期発見、セミナーやネットを通じた健康啓発といった多角的なアプローチで、心・体・魂の全てが輝くお手伝いをさせていただきます。

日付:2010年4月1日  カテゴリー:日々の雑記

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